『測りすぎ』ってどんな本?この本は、歴史学部の教授ジェリー・Z・ミュラー氏によって書かれた本です。 歴史学者だけあって、「数値管理が有害なパフォーマンスをもたらした歴史」を事実に基づいて淡々と教えてくれます。あまりに具体的すぎて、途中で自分が責められているような気分になってきます。それくらい、鋭利な文章なので、読む際はご覚悟を。 例えば、 病院で「手術の成功率」を評価指標として設定した場合、医師はリスクの低い手術しか受けなくなり、重症患者の対応を避けるようになる 学校の評価指標が「生徒の全国テスト点数」に設定されると、教師は具体的なテスト対策ばかりを教えるようになり、テストに直結しない教育(道徳、体育、音楽など)がおざなりになる。酷いケースだと、カンニングなどの不正行為も黙認するようになる 営業で「架電数(顧客にアポイントのための電話をかけた数)」を評価指標に据えると、とりあえず電話をたく