『悪魔の辞典』(あくまのじてん, The Devil's Dictionary)は、1911年にアメリカ合衆国で発表された書籍。アンブローズ・ビアス著。ふつうの辞典の体裁をもってさまざまな単語に再定義を行ったものだが、その定義が痛烈な皮肉やブラックユーモアに満ち溢れており、辞書パロディの雛型的存在となっている。 『悪魔の辞典』史[編集] 起源[編集] 『悪魔の辞典』の起源は、ビアスが『ニューズレター』のコラムニストだった頃にまでさかのぼる。フレデリック・マリオットが1850年代後半に創刊した『ニューズレター』は、サンフランシスコを拠点とし、ビジネスマンをターゲットにしたまじめな週刊経済誌だったが、同時に『タウンクライアー』という、格式ばらない風刺を売りとするコーナーもあった。ビアスはこのコーナーの執筆者として1868年12月に採用され、その情け容赦のない風刺によってサンフランシスコの「嘲り