「自分が手がけたものは、 見たらわかります」 写真©山本倫子 「基本は一台一台、イチからの作業なんですよね。だから、クルマを前にして、さぁ、どうしようかというところから入ります」 細身でがっちり体格の岩堀さんは、工場で「設計」担当をしている。作業中の車両の前で話してもらったが、すこし話を聞いただけでもクルマ好きが伝わってくる。ところでココではちょっと変わった自動車がつくられている。 「たとえば、作業の前にたまたまキャンピングカーの雑誌なんか見ていたとしたらイメージが残る。そうことはありますよ」 そこから影響を受けるようなことが、ないわけではない。作った人間それぞれにクセみたいなものがあり、同業者が見たらどこの工場でつくられたものか見分けがつくのだという。 ほんとうに、わかるんですか? 「わかりますね。うん。わかると思う」 と岩堀さん。いい笑顔だ。 それにしてもキャンピングカーの気配が混ざっ