岸田文雄政権が検討している防衛費の増額ペースでは到底、中国の脅威には対抗できない――。来日中のエルブリッジ・コルビー元米国防副次官補は4日、日本経済新聞とのインタビューでこう述べ、直ちに防衛費を現在の3倍程度に引き上げるべきだと提唱した。コルビー氏は戦略・戦力開発担当の副次官補としてトランプ政権が2018年に発表した「国家防衛戦略」の主筆を務め、退官後もワシントンで大きな発言力を保つ。24年に
コロナ第7波、ウクライナ情勢、そしてインフレ。世界経済は新たな転機を迎えている。明日の行方すら分からない時代、果たして日本はどこに向かうのか。経済学の泰斗、ポール・クルーグマン教授が語り尽くす。 前編記事『「インフレ後の世界で日本だけがダメになる」経済学者クルーグマンの最終通告』に引き続き紹介する。 根本的なデフレ脱却に至っていない 本題に入る前に、安倍氏の銃撃については、当然私もショックを受けています。日本で元首相が殺害されるとは誰も予想していなかった。心からお悔やみを申しあげたい。 しかし、その話とアベノミクスについての評価は別の話です。遡ること2016年3月22日、私は当時の安倍氏に直接会って、消費増税はすべきでないと進言しました。ですが、安倍氏は私を裏切る形で2019年10月に10%へと消費税を引き上げました。これは大きな失策と言わざるをえません。 そもそも、消費増税とは緊縮財政で
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