[2008-11-30:updated] 以下の文章は,macskaさんのエントリ「経済学S1/自由貿易−−「現状をよりマシにすること」と「正しさ」の違い」で述べられている見解に対して,ちょっとちがう見方を提案するために書きました. macskaさんは(架空の)強盗の例と自由貿易には「当事者双方にとってより良い結果をもたらす」という共通点があり,当事者双方の利益を理由にして自由貿易はすばらしいというなら強盗もすばらしいと言わなくてはならないのではないか,と指摘しておられます(このエントリの末尾に該当箇所を引用しています). しかしながら,ここでいう「よりよい結果」には2とおりの意味があります.macskaさんが着目しておられるのは,そのうちの一方だけのように思われます. そのことを例示するため,かんたんな架空のシナリオを2つみてみましょう. シナリオ1:アメとチョコの交換 いま,太郎くんと