先日、ある指定する曲の耳コピをしてできるだけ忠実に再現し制作するという仕事がありました。 10年以上前に着メロ制作の仕事をして以来のかなり本気の耳コピをすることになりまして。 本気の耳コピは作曲能力の体幹を鍛える お題は1分程度で民族的なものだったりオーケストレーションだったりの曲をできるだけ忠実に再現することでした。使用目的はゲーム音楽。原盤は使えないけど使用料を払える予算があるときなんかは割とあるパターンですね。 最初は少しなめてかかっていまして、「音を取ればいいんだろ」程度に考えていました。 着メロだったらそれでいのですが、今回はオーディオ納品で質感や雰囲気をできるだけ再現しなければOKになりません。 正直すっごく苦労しました。 音は取れるのですがストリングスの質感がどうしても近づけなかったり、複雑に絡み合っているパーカッションの数々のノリがどうしても掴めなかったり・・・ 今ある環境
生ドラム系の打ち込みをしていて、いざ曲で聴いてみるとなんかドラムがしょぼくて迫力が出ないと思ったことないですか? 今日は僕なりの迫力の出し方を書きますね。 ドラムは今回FX PansionのBFD3を使います。どんなドラム音源でも良いとは思いますがパラで出力できるものがオススメです。(キックとかスネアとかをそれぞれ独立して出力できる設定ができるもの) 各ドラムのパーツをパラ出し まずキック、スネア、タム、シンバル、アンビエンスなどをAUXトラックににバラバラに立ち上げておきます。 そして、それぞれに適切なEQ処理、コンプをかけます。これは作る音楽によって設定が変わってきます。 僕の場合テンプレートに次のAUXトラックがあらかじめ立ち上がってます。 キック : NativeInstrument SOLID BUS COMP WAVES C1 GATE スネア : WAVES Maserati
なかなか作曲・アレンジ・DTM全般が上達しない人へは4小節耳コピをオススメします。 どういうことかというと、「こういう曲が作りたいなぁ」と思った曲をDAWに貼り付け徹底的にコピーするのです。フルコーラスのコピーをしようとすると余程根性がない限りは挫折します。 そこで4小節だけ抜き取るのです。 4小節徹底コピー なぜ4小節かというと、リズムのグルーブや主要楽器のパターンがわかる最小単位だからです。もちろん8小節でも良いのですが、ここで大事なのは完コピなので出来るだけ心が折れない程度のサイズが大事なのです。 コピーするための重要な点を3つあげます。 手持ちの機材でなんとかする 大事なのは”手持ちの機材でなんとかする”です。 完コピとは言っても使用している機材はやはり素人と違うのでなかなか難しいと思いますが、そこは知恵を駆使してなんとか同じに聴こえるよう工夫するのです。この工夫が大事です。ここで
今日はひとつ、とっておきの教則本を紹介したいと思います(別にアフェリエイトとかそんなんじゃありません) 以前「ガチで音楽制作に役に立った8冊」と言う記事を書いたのですが、あえてそこには入れていないほど知る人ぞ知る教則本といったところでしょうか。 www.nutmeg.today 僕の大好きな作曲家の一人、周防義和さんの「僕らはロックで作曲する」です。正確にはPCで読むCDブックなのですが、音源とリンクされていてとても利用しやすいです。 周防義和さんは主に映画音楽を中心に活躍されている作曲家で「Shall we dance?」や「舞妓はレディ」などで有名な方です。僕は何度か直接講義を聞きに行ったことがあります。もちろんかなり影響を受けております、ハイ。 とにかく僕が言うのはおこがましいですがハイセンスの塊。この域に到達したいといつも思っております。 まず第一に サンプル音源の曲が素晴らしい
今日は、あえてコードを進行させないで聴かせる・・ということをテーマに、コードが動かない曲を紹介させていただきます。クラブ系やミニマムミュージックなどは比較的ワンコードは新鮮でもなく結構ありそうなので、歌ものでポップスを意識したものに限定します。ポップスでやることに意味があるからです。そこにはリズムや、歌い回し、コラースなどあらゆる工夫が施されていて、極上の曲に仕上がっています。 Beatles 「Tomorrow never knows」 The Beatles- Tomorrow Never Knows Legendado ワンコードで有名。Cのワンコードで最後まで通すという随分と気合が入った曲。(厳密にいうとベースがずっとCで、上にBbがかぶさるような分数コードぽい箇所はあります)。バックトラックはかなり前衛的な印象ありますが(60’でこれをやるという凄み)歌のメロはポップスですね。ち
以前ブログで「ガチで音楽制作に役に立った8冊」の一つに入れさせていただいた本なのですが、とってもお気に入りなので今回改めて紹介します。 www.nutmeg.today エヴァンゲリオンやシン・ゴジラのサントラで有名な鷺巣詩郎さんですが、歌ものポップスも非常多く手がけられています。その数多くの過去仕事の詳細な日記が月刊誌「bmr」のコラム「studio vibe」に綴られているのですが、この本はそれをまとめたものです。 軽音楽部のめちゃくちゃデキる先輩が、後輩にノウハウやら経験を面白おかしく語るような内容でとっても親近感があり読みやすいです。 数多くの海外レコーディングの現場の話が出てきますが、ミュージシャンやエンジニアのやりとりなどが特にリアルで、うまくいったこと、いかなかったこと、苦労したことが臨場感たっぷりに語られています。まるで自分も現場スタッフとして参加してたんじゃないかくらい(
今日は作曲を仕事にしてから間もない頃の失敗談をいくつかさせていただきます。 もうずいぶん時間が経ったのでお話できますが、当然当時は落ち込んでおりました。 譜面の書き方で怒られた 初めてスタジオの現場にアレンジャーとして入り、ギタリストに譜面を何曲分か渡した時のことでした。 「これじゃ読めないよ!」とギタリストの方に怒られてしまいました。 普通コードの記譜は五線の上に書くものなのですが、全部下に書いてたんですね。当たり前のように・・。全部書き直しましたがスタジオの貴重な時間を無駄にしてしまいました。 あと、ギタリストの方がカポを使うのでキーを書き直してくれと言われたのですが、そのとき移調してコード譜を書き直すのにすっごく時間がかかってしまい、結局ギタリストが自分で書き直してました。(ギターはカポタストを使うと、左手の押さえるポジションがキーを移調した方がわかりやすい) パラデータのミスで混乱
作曲ブログをここで開始して今日で73日めなのですが、気がついたら読者の方が100名になっていました。ありがとうございます♪ 100名が多いと感じるか少ないと感じるかは人それぞれでしょうが、 嬉しいなぁ。 もともと自分からの情報発信が苦手なタイプだったのですが、今の時代ネットでの情報発信はやらないと後ろめたささえ感じる今日この頃・・・。 ましてやフリーで仕事しているなら、なおさらです。 ということで何かやらねばと思い、 18年ほど続いている僕の専門分野の作曲・宅録に関して、いろんなテクニックや視点を発信していこうと決めました。それが2ヶ月前くらいです。 ブログに書くことによってあやふやだったところは調べたりして明確になるし、とにかく頭がクリアに整理されるという嬉しいメリットがあることに気づきました。 そして情報の感度が格段に上がるということも。 もっと早くやっときゃよかった...。 きつくて
今日はDAWでの音楽制作を始めるとき、はじめに決めなければいけないサンプリングレート・ビットデプスの話です。 サンプリングレートは時間を軸にしてどのくらい細かく音を分析するか、ビットデプスは音量をどれだけ細かく計算するか、です。 基本僕は48kHz 24bitで全てのProtoolsのテンプレートを作っています。 なぜかというと、制作仕事で取引先のファイルの指定がほぼ48kHz 24bitだからです。音の再現性云々の話もありますが、ファイルやりとりでの標準としての選択です。 ちなみに CDは44.1kHz 16bit です。 なぜわざわざ上のサンプリング、ビットレートで録音するのか? サンプリングレート・ビットデプスの違いによる差 サンプリングレートもビットデプスも数値が高い方が高音質(音の再現性が高い)と言われています。そのかわり、ファイルサイズも比例して大きくなりCPUへの負担も大きく
以前にもセミナーのことはブログに書いたこともあるのですが、新しい情報もあるので再び書こうと思います。 仕事のスキルアップにもなるし、思わぬ人脈の繋がり、作曲仲間との出会いにもなる場がセミナーです。 楽器店が開催するシンセの使い方・ミキシングのセミナーから、スクール主催の作曲家が講師になってテクニックを教えるようなものまで、色々あるのですが自分にあったセミナーを見つけてぜひ参加してみよう。 セミナー参加のメリット3つ 技術のスキルアップ 言うまでもなくセミナー参加によって得られる知識。直接質問も出来るので本や動画よりも深い知識が得られます。 人脈作り 結構、講師との距離が近いので講師や関係者と直接話ができたり知り合いになれたりすることもあります。セミナー終了後、飲み会になったりすることも。目標が一緒の人たちの横のつながりもとっても大切です。 将来自分がセミナーを開くことになった時の勉強 将来
今日は適正な音圧感を出すための基礎的な話です。 無理やりCDと同じ音圧レベルまでマイキシマイザーで出そうとしても最初のイメージとかけ離れて悲惨な音になったりしますよね。僕もまだまだ勉強中ですが、やはり押さえておきたいポイントは押さえておきましょう。 まず、3つのメーターを理解しましょう。 基準になる3つのメーター VUメーター(RMSメーター) 音響機器において音量感(volume unit)を指示するための測定器 信号が来てから針が触れるまで0.3sec(300ms)の時間がかかるため、瞬発音に対しては低く表示される。 Peakメーター 音声信号をデジタル化し表示します。VU系と違い、瞬時の信号レベルを捕らえ表示します。 ラウドネスメーター (CMなど放送業界に関係する音楽制作者は理解した方が良い) 「より人間の聴感に近い音量」を計算式でシミュレートしたもの。 ITU(Internati
今日は作曲にはとっても大事なテンポをBPMという数値化したもので分析して考えてみようと思います。 今日はかなりデータ主義です(笑) まずは、去年あたりから最近までの日本のヒット曲と言われるものをピックアップしてBPMを調べました。 昨今の日本のヒット曲のBPM 「恋」 星野源 158 「SUN」星野源 108 「前前前世」 RADWINPS 190 「花束を君に」宇多田ヒカル 82 「君はメロディー」AKB48 135 「ハイテンション」 AKB48 130 「インフルエンサー」乃木坂46 132 「365日の紙飛行機」 AKB48 106 「PERFECT HUMAN」RADIOFISH 128 「クリスマスソング 」 back number 77 「トリセツ」 西野カナ 96 「復活LOVE」 嵐 124 「サヨナラの意味」乃木
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く