仏教の大乗経典『大般涅槃経』の中に、五味として順に乳→酪→生酥→熟酥→醍醐と精製され一番美味しいものとして、涅槃経も同じく最後で最上の教えであることをたとえとして書かれている。これを五味相生の譬(ごみそうしょうのたとえ)という[8]。 譬如從牛出乳、從乳出酪、從酪出生蘇、從生蘇出熟蘇、從熟蘇出醍醐。醍醐最上、若有服者、衆病皆除。所有諸藥、悉入其中。善男子、佛亦如是。從佛出生十二部經、從十二部経出修多羅、從修多羅出方等経、從方等経出般若波羅蜜、從般若波羅蜜出大涅槃。猶如醍醐。言醍醐者、喩於佛性。 譬(たと)へば牛より乳を出し、乳より酪(らく)を出し、酪より生酥(せいそ)を出し、生酥より熟酥(じゅくそ)を出し、熟酥より醍醐を出すが如し。醍醐は最上にして、若し服する者有らば、衆病皆除く。諸薬有する所悉く其の中に入る。善男子、仏もまた是(か)くの如し。仏より十二部経を出生し、十二部経より修多羅(し