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ブックマーク / somethingorange.net (10)

  • 南京事件否認論の恐怖。 - Something Orange

    前回のメールマガジンで南京事件否認論について書いたところ、感想のメールをいただきました。南京事件の実在に対して否定的なご意見でした。私信であり、ちょっと公開して良いものかどうかわからないので、引用は控えますが、要点は「南京事件は一次資料が少ないから信用できない」ということだと思います。 ぼくは南京事件について議論するつもりはありませんが、以下、簡単にこれに反論してみたいと思います。というかまあね、南京事件を証明する一次資料は普通にあるよ、って話なんですが。 たとえば、ぼくの手元にある『南京事件資料集』。二冊組の分厚いなのですが、ここに収録されているのはほとんどが南京事件の一次資料です。「1 アメリカ関係資料編」、「2 中国関係資料編」と分かれていますが、いずれにしろ南京事件の実在を示していることに変わりはありません。 というか、この資料集を読んでいると「実在したか、しないか」などというレ

    南京事件否認論の恐怖。 - Something Orange
  • ライトノベルじゃないライトノベル32作。 - Something Orange

    世間では何だかライトノベル32選なるものが流行っているらしいですね。32選ってどう考えても多すぎるだろう、と思わなくもありませんが、既にその数幾千冊にもふくれあがったライトノベルのなかの32作ですから、まあ、意味があるといえなくもないかもしれません。 で、この手の企画が大好きなぼくとしてはいそいそと羅列しようかと思ったのですが、既に後塵を拝した身としてはいまさらに作品を並べ上げることもためらわれます。そもそも最近のライトノベル、全然読んでいないしね。 というわけで、ライトノベル32作を並べるのはあきらめて、「ライトノベルじゃないライトノベル」を並べることにしました。つまり、ライトノベルと一般小説の境界線にあって、何かの拍子に定義論が盛り上がるとき、「これはライトノベルだ」「いや、違う」と話題になるような作品だけをまとめてみたわけです。 当のことをいうと『たったひとつの冴えたやりかた』とか

    ライトノベルじゃないライトノベル32作。 - Something Orange
  • 乙一の穴埋め式プロット作成術。 - Something Orange

    ミステリーの書き方 作者: 日推理作家協会出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2010/12メディア: 単行購入: 15人 クリック: 67回この商品を含むブログ (29件) を見る Twitterで勧めていただいたので、読んでみた。というか、読んでいる。何しろミステリ作家数十人に取材した分厚いなので、一気呵成に読みあげるというわけにはいかない。自然、知っている作家のところを拾い読みすることになる。 まずは乙一の「プロットの作り方」。これが素晴らしくわかりやすく、具体的だった。現役の作家がこれほど手の内を明かしてしまって良いのだろうか、と思うくらい。以下に簡単に説明することにする。 乙一のプロットの作り方は非常にシンプルである。かれはいう。 小説は文字が連なってできている一の線だ。一の線には両端がある。つまりはじまりと終わりのことだ。その二つをここでは発端と結果と呼ぶ。すべての物

    乙一の穴埋め式プロット作成術。 - Something Orange
  • 乱暴な言葉遣いの人間は差別する。 - Something Orange

    先日、Twitterにこのようなことを書いた。 特にネットでは、ぼくは意見の正否「だけ」で相手を判断するつもりはもはや全くない。下品な人間の相手をすることはいやだし、ひとの悪口を安全なところから吐く人間にかかわるのもいやだ。しらないひとと不毛な議論をする意欲もない。それで当然だと思っている。そうすべきでない理由はあるだろうか? 「意見と人格は切り離して考えるべき」「嫌なやつのいうことでも正論は正論」という考え方があることはわかるけれど、逆にいうと「いくら正論をいっていても嫌なやつは嫌なやつ」であるわけで、そういう人間は遠ざけたい。遠ざけることが逃げだとは思わないし、閉塞だとも感じない。精神衛生上の問題。 まあ、「意見だけはとりあえず受け入れて、その人物は遠ざける」というのがいちばん適切な対応かな……。「批判は受け容れるべき」という言葉には条件付きで賛成できるけれど、「批判は無条件で受け容れ

    乱暴な言葉遣いの人間は差別する。 - Something Orange
  • 戦争を知らないぼくたちに戦後責任は存在するか? - Something Orange

    題に入る前にひとつの記事を紹介しておこう。作家の山弘が、南京事件を巡る中国への謝罪にかんして語っている記事である。 「中国に謝罪すべきだろうか?」と題して、山はいう。 この問題についての僕の見解は単純。「謝罪する必要はない」である。 だって僕は何も悪いことしてないもん! 僕は戦後生まれである。父は戦争に行っていたが、南方戦線だったし、1937年にはまだ徴兵されていなかったはず。つまり僕が謝罪しなければならない理由は何もない。 僕は大阪に住んでいるが、たとえば何十年も前に大阪の警官が兵庫県に出かけていって大勢の人を殺した事件があったとしら、すべての大阪府民は兵庫県民に謝罪しなければならないのだろうか。現代の大阪府知事は現代の兵庫県知事に謝罪しなければならないのか。そんなことはあるまい。 もちろん、その犯罪を示唆したとか、犯罪の発生を予期していながら放置していたというなら責任はあるだろう

    戦争を知らないぼくたちに戦後責任は存在するか? - Something Orange
    cs133
    cs133 2009/04/24
    誰に責任追及する権利があるのかも問題では?戦争知らない世代に戦争責任追及されるのは理不尽な気がする。先日の柯さんの話聞いて戦中世代がダシに使われてる印象を持った。
  • ジブリは山羊に愛がない。 - Something Orange

    とっぴんぱらりのぷぅ 作者: 田中芳樹出版社/メーカー: 光文社発売日: 2009/01/21メディア: 単行(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 24回この商品を含むブログ (16件) を見る 田中芳樹が対談形式で贈るブックガイド。さすがの博識が活かされ、なかなか読み応えがあるに仕上がっている。巻末に掲載されているブックデータは圧巻。 今回取り上げるのは久美沙織との対談である。「男性作家が書く女性人物についてどう思うか」という問いに対して、久美はこう答えている。 久美 いやあのですね、憧れがあるのと、当に愛があるのと、関心があるのと、微妙に違うと思うんですよ。 ジブリの話ばっかりして申し訳ないんですけど、あんっっっだけ! 戦闘機とかに愛があるのに、山羊に上の歯を描いたりするわけです。山羊って上の歯ないのに。 田中 ああ、なるほど(笑)。作り手の人たちも、そこまでは観察してないわ

    ジブリは山羊に愛がない。 - Something Orange
  • このルサンチマン充め! - Something Orange

    先日の『ペルソナ4』の記事にいくつか反応をいただいた。いつものように、肯定的な意見も否定的な意見もひと通り目を通してみた。その上で、さらにぼくの意見を続けてみたい。 どんなに安っぽく考えなしでばかばかしいものでも、絶望するものにとって絶望は絶望であり、それを「その価値観は誤りだ」とか、「世の中にはもっといいことがある」などと言っているだけでは何も変わらない。「お前たちが何と言おうとおれは絶望しているんだ!」と逆ギレされて終わりだよ。 「『ペルソナ4』と弱い自分」 なるほど、そうかもしれない。ただ、こういう意見を読んで思うのは、「お前たちが何と言おうとおれは絶望しているんだ!」と叫ぶひとの、その心理である。 たしかに、綺麗事の御託をいくら並べたところで状況は改善しないだろう。しかし、そもそも、現状に「絶望」する当事者は「変わりたい」と思っているのか? 何らかの手段で「絶望」を抜け出したいと考

    このルサンチマン充め! - Something Orange
  • 胸をはって好きといえるものがありますか? - Something Orange

    「いい歳して漫画読んでるなんて、恥ずかしくない?」と言われた。 別に恥ずかしいと思った事はない。元々、人の目を気にする方でも無いし。 それはさておき、もう何年も前からテレビでやっているドラマの大半が漫画を原作とした作品で、原作無しのオリジナルドラマに比べれば、どれもそこそこの視聴率を出している。 上の台詞を吐いた人も、それらのドラマを見ているのを知っている。なぜ元の漫画だと「いい歳して」なんだろうか。 「いい歳して漫画読んでるなんて、恥ずかしくない?」 ぼくは経験したことがないけれど、いかにもありそうなシチュエーションである。 ただ、こういうことを言うひとのことを一々気にする必要はないと思う。結局、何か合理的な理由があって言っているわけじゃなく、ただ世間の価値観を従順になぞっているに過ぎないのだろうから。 人間が皆自分の頭で考えてものを言っていると思ったら大間違いで、世の中には、周囲の価値

    胸をはって好きといえるものがありますか? - Something Orange
  • 常識という名の思考停止。 - Something Orange

    ボーイズ・ラブ小説を多数抱える堺市図書館が、その蔵書を処分しようとしたことに対し、住民監査請求が行われたらしい。代理人代表は「あの」上野千鶴子東大教授。請求の趣旨は、以下の通り。 堺市立図書館において、年2008年7月頃、市民や市議らの強い要求を受けて、特定の図書が開架から排除され、廃棄処分されようとしている。しかし、それは許されない違法な行為であるから、速やかに当該排除、廃棄行為を中止しもしくは現状復帰すべきである。 請求人は、すべての市民の知る権利、学ぶ権利を保障するために資料収集・提供を行い、市として全国屈指の図書の充実をはかってきた堺市の図書館を誇りに思いつつ、どんな種類の図書についても、著者が誰であろうと、出版社がどこであろうと、基的に排除は許されないとの観点で住民監査請求を提起する。 今後の展開が注目される。 この件については、すでに良質な記事がいくつも書かれているので、ぼ

    常識という名の思考停止。 - Something Orange
  • 物語重視の視点で贈るお奨めエロゲ。 - Something Orange

    はじめまして。いつも楽しく日記を読んでいます。 こちらのエロゲ紹介、買うときに参考させてもらっています。 ところで、私の友達(女)が「Fate」(PS2版)をプレイして、エロゲにハマりました。彼女の場合、ストーリーのよさとキャラクターの愛らしさ(セイバーの気の強さとか)に好みがドンピシャだったみたいです。 そこで教えて欲しいのですが、「Fate」のようなストーリーが良い作品で、kaienさんのおススメのエロゲがあれば是非紹介して欲しいです。よろしくお願いします。 『Fate』クラスの作品というとなかなかありませんが、あえてお奨めをあげるならこんなところでしょうか。 ファントム ~integration~ 通常版 出版社/メーカー: ニトロプラス発売日: 2004/11/19メディア: CD-ROM購入: 1人 クリック: 9回この商品を含むブログ (13件) を見る 『Fate』の番外編小

    物語重視の視点で贈るお奨めエロゲ。 - Something Orange
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