フューザーの原型は、テレビジョンの先駆者として知られるフィロ・ファーンズワースによって発明された。1930年代初頭、テレビ向けの真空管を設計していた彼は、電極から電極への電子の移動が高周波磁界によって阻害されるという興味深い現象を発見し、マルチパクターと名付けた。その結果、電子を真空管の中央に貯めることができ、高い増幅率を達成した。同時に大量の電子が電極に衝突し電極を侵食してしまうため、現在ではこのマルチパクター効果を防止する対策がとられている。 ファーンズワースはこの現象を研究するうち、核融合の実現に重要な高温高密度プラズマの保持に応用できると思いつき、電子もしくはイオンの「壁」によってプラズマを閉じ込める装置を考案した。彼はこの仮想電極の概念をフューザーと名づけた。 ファーンズワース型の原型的なフューザーの設計は円柱状に配列された電極を基礎としており、マルチパクター効果の原型に基づいて

