529 名前:おさかなくわえた名無しさん[sage] 投稿日:2006/06/14(水) 01:41:44 ID:a3l7IOkq 熱が40度あった朝、上司は風邪ひとつひいたことなくて、「会社で倒れろ」という人だった。 片道1時間で二回乗り換えの通勤は、とてもじゃないけど無理だった。 ものすごく贅沢というか、薄給にはとんでもない無駄遣いなんだけど、駅に向かう途中でタクシー停めた。 行き先指定するも、既に意識朦朧。 「すみません、実は今日、とても体調が悪くて、会社に着くまでシートに横になってもいいでしょうか」 って聞いたんだ。 無口で眉毛の濃い、白髪混じりのスポーツ刈りの運転手さんは、バックミラー越しにこちらを見て、 「着いたら起こしますから、どうぞ」とだけ云った。 そうはいってもさ、眠れるわけもないんだけどさ。 でも気分的に少しはラクだったな。こうしてるだけで会社に着けるんだな、って。 で
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