2018年前半に浮き上がった事例で見逃せないのが「Coinhive」で逮捕者が出た事件と「Wizard Bible」削除の事件だ。どちらも件もいわゆる「ウイルス法」が関係している。Webセキュリティの第一人者である徳丸浩氏に、これらの事件について語ってもらった。 「不正指令電磁的記録」の乱用ではないのか 前回のおさらいをしますと、Coinhiveというのは記事の提供を対価としてビットコインの採掘をするJavaScriptで、これを設置したらWeb管理者が罰金刑を受けてしまった。また、Wizard BibleはセキュリティのWebマガジンであったが、その中の一本の記事がウイルスの保管とみなされて筆者が逮捕され、Webマガジンが閉鎖してしまったというものです。 徳丸 私はCoinhiveの話とWizard Bibleの話は、根っこは一緒じゃないかと思っています。どちらもいわゆるウイルス法、正式
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