日本語の変わった文型に「うなぎ文」というのがある。 「お昼何にする?」「俺、うなぎ。」というやつだ。 ここでいう「俺、うなぎ。」が"I am an eel"という意味でないことは日本人にとっては明らかだが、外国語話者にとってはわかりづらいし、文法的な説明も簡単ではない、というもので、日本語の特殊性や外国語との違いを説明するときによく引き合いに出される。 さて、この「うなぎ文」であるが、お堅い本などでは「俺うなぎ。」ではなく「俺はうなぎだ。」のかたちで引用される。 しかしこの、「俺はうなぎだ」というのは、ちょっとさすがに日本人にとっても違和感のある文ではなかろうか。 いわゆるうなぎ文的なるもの、つまり「俺は◯◯だ」と言いながら"I am ◯◯"の意味ではない例が日本語にたくさんあることは否定しない。 しかしその代表例として「俺はうなぎだ」はちょっと不適切だという話がしたいのである。 ここでc