富士通が防衛分野のシステム開発でリアルタイムJavaの採用を決めた理由は、いわゆる「2007年問題」対策であることが分かった(関連記事)。防衛関連システム向けのプログラム言語「Ada」を使える技術者を確保し続けるのが難しくなっていた。 防衛関連システムの寿命は民生品に比べて非常に長い。戦闘機、戦車などの防衛装備品は、配備されてから20年程度使われるものが珍しくない。「組み込みのソフトウエアを含め、20年使用できるものが求められる」(富士通の梶原好生 特機システム事業本部特機プロダクト事業部先進システム部長)のが、この“市場”の常識だ。システム開発ベンダーの悩みは、開発言語に関する技術の継承にある。修理用の部品などと異なり、作り置きはできないからだ。 防衛分野のシステム開発ではAdaというISOで標準化されたプログラム言語の使用が一般的だ。Adaは高信頼性が特徴の言語で、米国防総省が採用した