米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は25日、ロンドンで講演し、米国などの金融緩和について「先進国の景気回復は世界経済全体の利益にかなっている」と必要性を強調し、新興国による批判に反論した。 ブラジルなどは、先進国の金融緩和であふれた資金が新興国に流れ込み、新興国の通貨高やバブルを起こすと批判。議長は、新興国への資金流入は「成長見通しの違いなどによるところが大きく、金融政策の違いが主な原因との見方には懐疑的だ」と付け加えた。 多くの先進国が同時に金融緩和を行っていることについても「お互いに効果を補強し合うことが可能で、保護貿易のように一方の利益が他方の損失になる政策と混同すべきではない」として、好意的な評価を示した。(共同)