東京電力は30日、福島第一原子力発電所で作業していた同社社員2人が、緊急措置として国が引き上げた線量限度250ミリ・シーベルトを超えて被曝した可能性が高いと発表した。 内部被曝線量を詳しく調べ、確定するが、2人の健康被害は今のところないという。線量限度を超えた被曝が確認されれば、事故発生以来初めて。 30代と40代の男性で、3月11〜15日にかけて、3号機、4号機の中央制御室などで作業していた。甲状腺から23日に検出された放射性ヨウ素131の量がそれぞれ9760ベクレル、7690ベクレルと、他の作業員よりも10倍程度多かった。 放射性ヨウ素は8日で半分に減るため、取り込んだ時期が早ければ、外部被曝と合わせて250ミリ・シーベルトを超える可能性が高いという。外部被曝は、74〜89ミリ・シーベルトだった。