宝蔵院流高田派槍術(そうじゅつ)の開祖で、慶長12(1607)年に亡くなった興福寺(奈良市)の僧、覚禅房胤栄(いんえい)の没後400年を記念し、日本各地で伝承されてきた古武道の15流派が一堂に会して技を披露する奉納演武大会が7日、同寺で催され、熟達者による見事な演武に、訪れた観光客らから大きな拍手が送られた。 宝蔵院流槍術は、約450年前に胤栄が猿沢池のほとりで編み出したと伝わる。「鎌槍(かまやり)」と呼ばれる十字型の槍を使うのが特徴で、槍術の達人、高田又兵衛が継承し、全国に広がったという。 高田派では平成3年から同寺で毎年奉納演武を行っており、胤栄の没後400年の今年は、特別に全国各地の古武道の熟達者を招待。流派によって異なるさまざまな型合わせなどが披露された。 生駒市壱分町の無職、小野幾男さん(83)は「振る舞いがりんとしており、古武道の神髄を感じさせるすばらしい内容だった」と話した。
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