青山さんから「村上春樹の朝ご飯」についてエッセイを書いて、という仕事が回ってくる。 雑誌の編集者さんというのはいろいろなことを思いつくものである。 「ご飯」というのは人類学的にはたいへん重要なものであるということは先般より繰り返し申し上げている。 とくに身体的「同期」(シンクロニシティ)がたいせつなのである。 誰かとご飯を食べるということは、他者と身体的に同期するためのもっとも実効性のある方法の一つである。 音楽の演奏も、ダンスも、セックスもその点では変わらない。 私たちが「快楽」として選択するものはすべて「同期」というファクターを含んでいる。 スティーヴン・ストロガッツの『SYNC−なぜ自然はシンクロしたがるのか』によると、「ものごとを同期に向かわせる傾向は、原子から動物、あるいは人類から惑星にいたる広大な宇宙で、最も広範に見られる『動因』の一つである」。 長期的に同室にいる女性の友だち
テヘランでロリータを読む スポンサード リンク ・テヘランでロリータを読む 1950年生まれ、イラン出身の女性英文学者アーザル・ナフィーシーの回想録。全米150万部のベストセラー。 彼女は父親は元テヘラン市長、母親はイラン初の女性国会議員という名門に生まれたが、欧米で受けた教育により、出自のイスラーム社会を客観視する能力を身につけた。留学から帰国してテヘラン大学で教員になる頃、母国はホメイニの革命が起きて社会状況が一変する。女性に自由はなく、権力や男性への服従を求められた。 投獄と処刑が日常化した社会。風紀の取締りと称して一層、女性の人権は無視される。著者はヴェールの着用を拒否して大学を追われることもあった。そしてイラン・イラク戦争による混乱と恐怖も生々しく書かれている。 状況に失望し大学を辞した彼女は、女性の仲間や学生たちと秘密の読書会を開くようになった。禁じられた書物であるナボコフの「
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く