2015/1/4 「伝統メディアvs.新興メディア」はもう古い 「日本のメディア業界はアメリカより10年遅れている」――長らくそう思ってきたが、今年はその差が一気に縮むだろう。その理由は、言うまでもなく、スマホシフトだ。日本は、スマホシフトに向けた取り組みが、世界最速で行われる実験場となっていく。 日本は世界でも、スマホシフトが最も速い国のひとつであり、消費者のメディア行動は急速に変容している。2014年、新聞、出版のマーケットが過去最大の落ち込みを見せたのがそのひとつの証左だ(新聞の総発行部数は前年比3.5%減、出版・雑誌の売上高は前年比4.8%減)。 これまで、テレビ、雑誌、新聞といった伝統メディアは、不動産などの強力な収益源があるゆえに、「危機だ、危機だ」と口にしても、どこか危機感が薄かった。しかし、テレビを除き、いよいよ既存のビジネスが“底抜け”し始めている。今年以降の変化は漸進的