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ブックマーク / brevis.exblog.jp (4)

  • コストセンターとは何か | タイム・コンサルタントの日誌から

    コストセンターというのは奇妙な用語である。多義的だ、とか、意味が確定しにくい、とかいう訳ではない。コストセンターとは「費用だけが集計される部門単位」という定義が明確にあり、その点では、ほぼゆらぎがない。にもかかわらず、この用語は様々な価値判断や感情的評価を込めて使われている。ネットをちょっと調べてみれば分かるが、「もうコストセンターとは呼ばせない!」とか、「コストセンターからプロフィットセンターへの脱皮を」といった風に、ネガティブな意味合いで使われることが多い。あるいは「所詮コストセンター子会社だから」とか。いったい費用だけが集計される会社とは、どういう意味だろうか。収入がない会社が存在するのか? もともと「コストセンター」とは、会計学から発した言葉だった。日語では「原価中心点」という、いささかぎこちない訳語があてられている。意味は先ほど紹介したとおり、費用集計の部門単位である。企業の中

    コストセンターとは何か | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 品質工学から見た日本の教育の疑問点 | タイム・コンサルタントの日誌から

    「うちの工場はきちんと品質を確保している。だから出荷しているのはすべて良品ばかりだ。」と製造業の人が胸を張って話す姿を見て、不思議に思う人は少ない。当然のことだからだ。もし、「うちの工場はきちんと品質を管理している。だから、出荷品の品質はまちまちで、グラフを描くと不良も含めて正規分布になる」と答えたら、逆にそんなおかしな工場の製品は買いたくないと、誰しも思うだろう。 良品のみを出荷する。製造するからには、すべて良品となるように目指す。これが製造業のふつうの考え方だ。製造工程にやむをえない変動要因があり、そのために出来上がりにばらつきができるとしても、それをいかに小さくするかを工夫するのが技術である。 テストには費用がかかる。どんな些細な検査であっても、そのために測定器や電力や、人件費が必要になる。「テストはコスト」なのである。だから、全品検査よりも抜き取り検査の方が、(結果の品質を同じよう

    品質工学から見た日本の教育の疑問点 | タイム・コンサルタントの日誌から
  • WBSはプロジェクト組織を規定する | タイム・コンサルタントの日誌から

    いま、これからあるプロジェクトを開始するところだと仮定しよう。あなたはプロマネとして、仕事のやるべき範囲(=スコープ)を明確にし、WBSを作ろうとしている。プロジェクトの種類はあえて問わないが、ここではITプロジェクトを想定しよう。成果物は情報システムで、A・B・Cの3つの主要機能モジュールからなる、とする。各機能モジュールはそれぞれ、システム設計→プログラミング→テスト、という仕事のプロセスを経て、できあがる。 さて、3つの機能モジュール×3段階の作業プロセスだから、合計9個のアクティビティからなるプロジェクトである。これをWBSに構成するとき、二種類の表現が考えられる(IT系の仕事になじみのない人は、「システム設計」「プログラミング」「テスト」をそれぞれ、「コンセプト開発」「製品設計」「量産準備」だとか、「機械設計」「資材調達」「製造」とか、自分に理解しやすい業務におきかえてみてほしい

    WBSはプロジェクト組織を規定する | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 書評: 「TN君の伝記」 なだ・いなだ | タイム・コンサルタントの日誌から

    「TN君の伝記」 (福音館文庫 ノンフィクション) なだ・いなだ著 書は、今年読んだ中で最も感銘を受けただ。1976年発行の福音館文庫で、裏表紙には「小学校上級以上」と明記されている、子どもむけのだ。漢字には、すべてルビがふってある。だが、これほどの読みごたえがあるは、近頃すくない。 書は明治の思想家、中江兆民の自伝である。ただし文中では終始、「TN君」とだけよばれていて、中江の名前はどこにもない。でも、ルソー『民約論 』の翻訳家で、『三酔人経綸問答』『一年有半』などの著者だとあるから、誰のことかは分かる。 中江兆民の生きた「(19世紀後半の)50年間は、ながい歴史をもった人類が、大きく生き方を変えた、まがりかどのような時代だ」(p.13)との記述で、書は始まる。鉄道、自動車、無線電信、電話の出現、病原菌の発見と注射器の発明。そして南北戦争、社会主義の誕生・・。これが背景だ。

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