【ニューヨーク=松尾理也】3時間近くにわたり、スーパースターたちが次々と登場したマイケル・ジャクソンの追悼式で、もっとも参列者の心を動かし、涙を誘ったのは、完璧(かんぺき)に近いまでに巧みに構成された演出とは唯一無縁だった、ジャクソンさんの長女、パリスさん(11)の別れの言葉だった。 追悼式が最後に近づくと、パリスさんらマイケルの3人の遺児は、親族らに付き添われてステージにあがった。プライバシーを極度に気にするジャクソンさんは、これまで子供たちからメディアをほぼシャットアウトしており、3人が公の場に登場するのは実質的に今回が初めてだった。 マイケルの妹、ジャネット・ジャクソンに肩を抱かれて登場したパリスさんは、周囲に「さあ、しゃべって」と促され、マイクに向かって「ひとつだけ言いたいのは…」と切り出した。 「生まれてからずっと、パパは誰よりもすばらしい最高のパパでした」。さらにこらえきれなく