ある日、いとうせいこうの元に届いた謎の長文メール。 そのメールに返信したことから、小説家としての意地をかけた勝負が始まる。 メール内でもうひとつ始まる小説は、韓国を舞台にしたサイバーパンク小説! いとうせいこうによる小説『親愛なる』の文庫化ッ! 2014年。つまり10年前。パーソナライズド小説という当時は聞き慣れなかったし、いまも聞き慣れない小説として『親愛なる』は生まれました。 注文した人ひとりひとりに合わせて内容が「少し」変わる小説なんです。それをパーソナライズ小説と呼んでみました。 当サービスBCCKSから期間限定で発売された『親愛なる』は、噂が噂を呼んで噂はすぐにひろがりだした、日本はじめてかどうかわからないけどオンデマンド印刷によって可能になった物理的に手に取れる自分だけの小説、というものが産み落とされ、たいそう評判になり、そして伝説になりました。なぜならその時にしか手にすること