ノルウェーの科学者アンドレアス・ストール氏がこのほど発表した研究結果によると、東京はもし3月14、15日にまとまった雨が降っていれば、福島第1原子力発電所の北西の地域と同様の放射線量上昇に見舞われていた可能性がある。 ストール氏は科学サイト、ネイチャーニュースに対し、「極めて高濃度の固まりが東京の上空を通った期間があったが、雨は降らなかった」と指摘。「状況はずっと悪かった可能性がある」と述べた。 同氏の研究では、3月11日の地震と津波を受けた福島第1原発事故によるセシウム137放出が3万5000テラベクレル(テラは1兆)と、日本政府が6月に発表した推計1万5000テラベクレルの2倍以上だったとみている。ただ、両推計とも誤差の範囲は大きい。 ストール氏はまた、東京消防庁の緊急消防援助隊が原子炉4号機の使用済み燃料貯蔵プールに放水した後の3月19日に放出が突然減ったことに言及。4号機から大量の