ひとつ前の記事で紹介した『モナリザの秘密』という本のなかで、著者のダニエル・アラスはこんなことを言っている。 14世紀初頭から19世紀末にかけてのヨーロッパ絵画を特徴づけるのは、それが自然の模倣という原理のもとで描かれているということです。 一見どうということのない当たり前のことを言っているようにも思える。 だから、つい読み飛ばしそうになる一節だが、これ、ちょっと立ち止まって考えてみると結構いろんな疑問が浮かび上がってくる発言だと思う。 例えば、 「14世紀初頭から19世紀末にかけて」がそうだったら、その前はどうで、その後はどうなのか?とかというか「ヨーロッパ絵画」というけど、絵画以外ではどうなの?とかで、結局のところ、それはどういうことなの?とかとか ちょっとした文章でも読み飛ばさず、疑問をもって考えてみることって大事だよねと思う。 で、ひとつひとつ考えてみると、それぞれこんな風に答える