明治40年に登場した味の素は発売当初は嫌われていたが、大正あたりになると昆布やら鰹ダシの代用品(及び万能調味料)として認識されている。 三食献立及料理法 秋穂益実 東京割烹女学校 大正4年 この後も味の素の受難は続くのだがそれは別のお話、とにかく今では味の素を昆布ダシの代用品として使う人はかなり少ない。 私の推測では、粉末だしが登場しはじめた昭和30年代あたりだ。味の素がダシではなくなったから、粉末ダシが登場したのではないかというのが、私が考えた理屈であるが、これはあまり当てにならない。 こういうことはその時代に生きていた人々の感覚なので、調べるのがとても面倒くさい。戦後は私の興味の範囲外なので、昭和30年代の雑誌や新聞、大衆小説が好きで、味の素がダシ扱いされなくなった時代を発見したい奇特な人がいたら、調べてみてください。