1959年12月2日、地中海に近いフランス南部に建設されて5年しか経っていないアーチ式コンクリートダム、マルパッセダムが突如、左岸側の岩盤もろとも崩壊した。大雨によって、完成して初めての満水を迎えていた貯水池の水は濁流となって下流に押し寄せ、2つの村を飲み込んでおよそ500名もの命を奪った。 まさにアーチダム建設の最盛期に起きたこの事故は世界のダム界に衝撃を与え、これ以降に造られた世界中のアーチダムの設計に影響を与えたという。 では、アーチダムはダムの歴史の中でいつ登場し、現在までにどんな進化をしてきたのか。そして、もっとも進化したアーチダムはどんな形なのか。素人ながらに、大まかな流れを追ってみたいと思った。 今回は完全に座学である。そして僕はまさにいま勉強しながら書き進めている。すごく不安だし、正直現時点では書き終わる気がしないけど、でもきっとアーチダムを見る目が変わると思うので、