校閲グループで運用しているツイッターに、「役所で多用されている『大宗(たいそう)を占める』という言い回しについて書いてもらいたい」という投稿をいただきました。その投稿には「『大半を占める』といった感じの意味合いで使われているものの、どの辞書を見てもどうやらそのような意味はなさそうだ」とも書かれていました。 「大部分、大半」という意味 個人的にはなじみのない表現だったのですが、霞が関で働いている知人に聞いてみると、「大宗を占める」はよく使われていて、確かに「大部分、大半を占める」といった意味だそうです。 ただ、国語辞典では、「大宗」は「物事のおおもと。根本。中心となるもの。また、ある分野での権威ある大家」(「日本国語大辞典」2版)という意味で、指摘のように「大部分、大半」といった意味はありません。 漢和辞典を調べると用例が中国・前漢時代の古典「淮南子」から採用されている古くからある言葉でした
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