1980年代、東京・原宿の代々木公園横の歩行者天国でディスコサウンドにあわせて「ステップダンス」を踊っていた若者たち=竹の子族の末裔がいるという。 いったいどんな若者なんだ? なぜ、平成の世に竹の子族? いろいろな疑問を抱えたまま、取材活動は始まったのだった……。 SPBSのホームタウン「渋谷」の今をきりとる「SPBSノンフィクション」第1弾をお届けします。 文・写真=神田桂一 80年代の若者文化の代表格=竹の子族 去年の夏、こんな噂を聞いた。 「原宿で極彩色の格好をした変な集団が変な踊りをしながら歩いているんだって」 そのとき、僕は、かつて竹下通りにあり、今は裏原に店舗を移したバーバーエイトの主人(タケノコ族のリーゼントを発明したそうだ)を取材したところだった。原宿のストリートカルチャーのことを調べていたこともあって、その噂にすぐ食いついた。 ほどなくして、僕は原宿に、この得体の知れない