自宅で老親の介護をする50、60代の「息子」が、困り果ててしまうケースが増えている。特に「排泄介助」は、育児の経験が浅い男性だと未体験であることが多い。介護現場を知るベテランのケアマネジャーは「パニックのような状態になって、その悩みを他人に打ち明けられず抱えこんでしまう男性も多い」という――。 50、60代の「息子」が老親の介護をすると「パニックになる」 介護は誰にとってもしんどいものだ。 とりわけ、老親を介護するのが息子である場合、妻や娘の場合をはるかに上まわる困難や辛さがあり追い詰められることも多いのが実情です。男性が介護の担い手になった時、具体的にどんな問題が起きて、どうしたらそれを乗り超えられるのか、現場を知るケアマネジャーに聞きました。 「私が担当する介護サービスの利用する家庭を見ていると、介護する側の暴言や虐待の気配がある目が離せない状態、いわゆる困難事例になる確率は男性が介護