地球温暖化の影響で、緑豊かな南米アマゾン川流域が今世紀末までに乾燥化する恐れがあるとの分析を、国立環境研究所(茨城県)のチームがまとめた。世界有数の熱帯雨林が広がる流域は、野生生物の貴重な生息地となり、二酸化炭素を大量に吸収する「地球の肺」の役割を果たしてきた。生態系の悪化や温暖化の加速が懸念されそうだ。 ◇国立環境研チーム分析 国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は、各国の研究機関が開発した20種類以上の計算方法を参考に、将来の気温や水資源量(降水量から蒸発量を除いた利用可能な水量)などを予測している。しかし、気温に比べ水資源量の予測は難しく、アマゾン川流域では湿潤になるという結果もあれば、減少して乾燥するという結果もあった。 チームは、世界各地で観測された水資源量の地域分布と、これらの計算方法の結果を比較。最も現実に近い結果を算出する計算方法を選ぶ手法を開発し、アマゾン川
2010年の世界の二酸化炭素排出量は、前年比5・9%増の334億トンで過去最高となることが、環境系研究所などの国際協力組織「グローバルカーボンプロジェクト」の集計でわかった。 08年の世界的な金融危機による排出減から増加に転じた。5日付の科学誌ネイチャー・クライメート・チェンジ電子版に発表する。 日本の国立環境研究所などが参加する同プロジェクトが、国連や企業などの公表データから排出量を算出した。世界全体の排出量は09年、08年のリーマン・ショックによる経済活動減退の影響で、前年比で1・4%減少していた。しかし10年は、欧米を中心とした先進国で、経済の復調に合わせて同3・4%増。金融危機でも落ち込みが見られなかった中国などの途上国では同7・6%の伸びを示し、全体で同5・9%増になった。
印刷 口から十分な栄養や水分をとるのが難しくなった高齢者に栄養を送る人工栄養法について、厚生労働省研究班は4日、導入までの手順や考え方を定めた指針案を公表した。生命維持の効果が少なく、患者に苦痛があるだけの場合、導入せず自然な死を迎える選択肢もあることを患者本人や家族に示し、導入後に中止や減量ができることも盛り込んだ。 一般からも意見を募り、日本老年医学会が来春にも指針として完成させ、医療・介護現場で活用してもらうことを目指す。 代表的な人工栄養法で、おなかの表面に穴をあけて胃に管を入れて栄養を送る「胃ろう」は現在、推定40万人が導入している。高齢者ケアの現場では、十分に栄養をとることで再び口から食べられるようになる人も一部にいる。一方で、近年、高齢者の体に負担や苦痛を伴い、人工的な延命につながりかねない場合もあるとの指摘が出ていた。 続きは朝日新聞デジタルでご覧いただけます関連リン
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