国宝の短刀を含め、歴史的な文化財100点以上が所在不明です。 文化庁は今回初めて、全国的な規模で、国が指定した約1万500点の文化財が現在どうなっているのか所在の確認を進めています。これまでのところ、都内の男性が所有していた国宝の短刀「銘国光」をはじめ、重要文化財108点の所在が分からなくなっていることが明らかになりました。所在の分からなくなっている銘国光は、徳川慶喜公が側近に褒美として与えた刀として知られています。所有していた男性が死亡した後、所在不明です。現在も240点近い文化財の調査が進められていて、今後、不明数が増える可能性があります。

エビの値下がりにつながるかもしれません。一時は原因不明とされた養殖エビの大量死を招く病原菌を特定する検査法を日本の研究者らが確立し、生産地のタイで発表しました。 タイなどのエビ養殖場では、2年ほど前から内臓が壊死（えし）して大量死する病気が広がり、主要な輸出先である日本の市場価格の高騰につながっていました。東京海洋大学の広野育生教授らは27日、毒素遺伝子の解析によって病原菌を100％特定する検査法をタイの水産局などと確立し、運用を始めたと発表しました。 東京海洋大学・広野育生教授：「（病原菌を特定する）確実な検査方法ができたので、これからまた生産をもとに戻す方向で進んでくれると思いますので、そうすると生産量が増える。生産量が増えると、当然、マーケットのプライスが下がってくれるということはあるかと思います」 広野教授は「この検査法の国際標準化を目指す」と話しています。

フルハイビジョンの4倍の解像度を持つ4Kテレビ放送の試験放送が始まりました。 2日から始まった4Kテレビの試験放送は、午後1時から午後7時まで毎日、行われます。現在、発売されている4K対応テレビで、衛星放送やケーブルテレビなどを通じて見ることができます。ただ、直接受信するには、専用チューナーを付けるか、今後、発売予定の対応受信機が必要です。NHKや民放各局は、2016年のリオデジャネイロ・オリンピックからの本放送を目指して、放送内容を拡充していく予定です。

ブラック企業へのトラブル対処法が公表されました。 弁護士らによる市民団体「ブラック企業対策プロジェクト」は、内定者や新入社員向けにトラブル対処法をまとめ、ホームページに公表しました。「入社した後に、『基本給22万円には残業代80時間分を含む』と説明された」「研修で、駅前で歌わされたり、マラソンをさせられた」など実際にあった相談をもとに対処法が紹介されています。また、学生が「内定を取り消すと言われ、授業に出ずに働いた」という事例もありました。ブラック企業対策プロジェクトは、こうしたトラブルの際は労働基準監督署などに相談するよう呼び掛けています。

災害情報の把握などに役立てられる衛星を載せたH2Aロケット24号機が打ち上げられました。衛星は無事、ロケットから切り離され、打ち上げは成功しました。 H2Aロケット24号機は24日午後0時5分、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられました。ロケットは順調に飛行し、打ち上げから約16分後に予定通り衛星を切り離し、打ち上げは成功しました。24号機で打ち上げられた観測衛星「だいち2号」は東日本大震災の被害状況の把握にも役立てられた衛星の2号機です。高性能なレーダーで地震による地殻変動や火山噴火などを観測し、自然災害の監視体制の強化が期待されます。H2Aロケットの打ち上げは今回で18機連続の成功となりました。 「映像提供：JAXA」

目に障害を起こすケースもあると注意を呼び掛けています。 国民生活センターによりますと、カラーコンタクトレンズを使用して眼球に傷がついたなどの相談が、2009年度からの5年間で541件あったということです。目に及ぼす影響を医師が調べたところ、調査した16銘柄のうち1銘柄を除いて、目の治療やコンタクトレンズの使用中止が必要な障害がみられたということです。国民生活センターは、リスクを十分に理解した上で、必ず眼科医の処方に従ったレンズを選ぶよう呼び掛けています。

4月から始まった薬局での糖尿病検査。検査では、薬局やドラッグストアを訪れた利用者が、自分で指先に針を刺してごく微量の血液を採ります。専用の解析装置を使って、約10分で糖尿病のリスクが判定され、薬剤師から健康相談などのアドバイスも受けられます。費用は500円～1000円で、保険証なども必要ありません。ただ、検査はあくまで簡易的なもので、定期的な健康診断などを受けることも大切です。

インターネットバンキングによる不正送金被害が拡大する中、三井住友銀行は、新しい手口の不正送金が見つかったと発表しました。 三井住友銀行の「SMBCダイレクト」で今回初めて見つかったのは、利用者のパソコンにウイルスを感染させ、利用者が本物のネットバンキングのサイトを訪問した際に、送金先の口座や金額を裏で書き替えて、犯人の口座に不正送金させるというものです。ネットバンキングを悪用した不正送金の手口はこれまで、偽サイトへ誘導して認証情報を入力させる、いわゆる「フィッシング」と呼ばれる手法が主なものでした。専門家は、利用者自身がネットバンキングを使用する際の危険性を正しく理解し、ウイルス対策ソフトで不正送金ウイルスを駆除するなどの用心が重要だと指摘しています。

STAP細胞の論文で不正が確定したことを受け、下村文部科学大臣は、理化学研究所を特定国立研究開発法人に指定する法案について今の国会での提出を断念することを明らかにしました。 下村文科大臣：「（内閣府）山本大臣とも相談した結果、残念ながら今国会での法案提出は見送らざるを得ないという結論に至りました」 下村大臣はこう述べた上で、秋の臨時国会で法案提出を目指す考えを示しました。理研に対しては、二度と研究不正が起きない体制作りをしてほしいと求めました。また、不正を認定された小保方晴子氏に対しては、「STAP細胞の存在そのものが否定されたわけではない」「研究が誤りではないと自ら証明する努力を科学者としてしてほしい」などと話しました。

ヨーロッパを歴訪している安倍総理大臣は、5カ国目の訪問国のフランスで、日本時間の5日午後、オランド大統領との首脳会談に臨みます。 （政治部・千々岩森生記者報告） アベノミクスを軌道に乗せて求心力を維持したい安倍総理。失業率が10％を超え、支持率は2割に低迷するオランド大統領。どちらの政権にとっても最大の政策課題は経済です。首脳会談で安倍総理は、日本とEU＝ヨーロッパ連合とのEPA＝経済連携協定を早期に締結する意欲を示すことにしています。また、安全性の高い新型原子炉の開発で協力を促進する方針を確認します。一方、安全保障では、防衛装備品の開発などで協力を強化するほか、深刻化するウクライナ問題についても意見交換する予定です。これに先立って、安倍総理はルーブル美術館を訪れ、1時間にわたって「モナリザ」などを鑑賞しました。

29日、白いマナマコが富山県入善町の沿岸で採集され、魚津水族館に持ち込まれました。マナマコは色彩変異に富み、「赤、青、黒」は知られていますが、「白」は大変、珍しいということです。魚津水族館では、この「白色のマナマコ」を30日から一般展示しています。

インターネットエクスプローラーにハッカー攻撃の危険と警告です。 アメリカ政府は28日、ハッカー攻撃にさらされる危険があるとして、マイクロソフト社の閲覧ソフト「インターネットエクスプローラー」を使わないよう警告しました。利用者を特定のサイトに誘導したり、勝手にデータが削除される恐れがあります。マイクロソフトは26日、日本のユーザーの大半が使用しているバージョン6から11までがシステムの脆弱性（ぜいじゃくせい）を悪用した攻撃を受けていることを確認したと発表しました。マイクロソフトは修正プログラムをまだ配布していませんが、ファイアウォールの設定を有効にするなど利用者に対策を取るよう呼び掛けています。