原子力規制庁は25日、茨城県東海村の日本原子力研究開発機構J-PARC加速度(ハドロン)実験施設で放射性物質の漏(ろう)洩(えい)が起き、少なくとも研究者4人が内部被(ひ)曝(ばく)した可能性があると発表した。敷地外部への影響はないといしている。施設周辺には漏洩当日に55人が立ち入っており、最大で55人が被曝した可能性があるとして、今後被曝量を調査する。漏洩はすでに停止しているが、茨城県は同日午後、同施設を立ち入り調査し事故状況について詳しく調べる。 漏洩事故は23日昼に起きていたが、原子力機構は丸1日以上が経過した24日夜に規制庁に報告していた。原子力機構は高速増殖原型炉「もんじゅ」で約1万件に上る点検漏れが発覚し鈴木篤之理事長が引責辞任したばかり。規制庁は報告が遅れた経緯についても事情を聴く。 規制庁によると、23日午前11時55分ごろ、金でできた標的に陽子ビームを照射して素粒子を発生