きょうのWSJ日本版より ベン・バーナンキ氏はプリンストン大学教授だった1990年代、日本の当局者に対し、日本の経済運営の失敗について「講義」した。 現在、米連邦準備理事会(FRB)議長の職にある同氏にとって、日本の経済問題は学術的なもの以上の意味を持つ。米国の景気鈍化のほか、高失業率とインフレ低下などが長期化しそうな原因を見極める上で、日本の問題は議長が置かれた状況を判断するための材料になる。 議長は15日、ボストン連銀主催の会合で講演する予定。講演では、低インフレ下での金融政策について、FRBの次の政策措置に関する自身の考えを示す可能性がある。1999年に同じくボストン連銀が主催した会合でバーナンキ氏ら学識関係者は、日本の当局者が自国の経済運営に失敗した事例を挙げた。 これまでの議長による日本関連の著作には、現在の米景気低迷に対しFRBがどのように対応しているかのヒントが隠されている。