「8mmの基板1つで17万世帯以上、875メガワットの電力制御が可能!?」…《奇跡のダイヤモンド半導体基板》はなぜ実現できたのか ダイヤモンドが、次世代の半導体素材として注目されています。その理由は、「桁違いの大電力を制御できる可能性」を秘めているから。この大きな電力を制御する必要性は、電気自動車の普及や、電気で動く空飛ぶクルマや飛行機の登場などで年々高まっています。 そこでダイヤモンドの半導体は、現在主流のシリコンに比べて5万倍(理論値)の電力を制御する力があるといいます。省エネの重要性も高まる今、電力損失を大幅に軽減できる性質もあるといい、世界から熱い視線が向けられています。 しかし、その開発の道のりは困難の連続でした。前編では、ダイヤモンドはそもそも絶縁体であり、電気を流す半導体の性質を持たせること自体が難しかった顛末を紹介しました。後編では次の難題、「実用に耐えるサイズの素子を作る