文化審議会は21日までに、「茨城大学五浦美術文化研究所六角堂」(茨城県北茨城市)や蔵元「酔仙酒造」(岩手県陸前高田市)の本社事務所など、東日本大震災で被災した国登録有形文化財の建物6件の登録を抹消するよう中川正春文科相に答申した。 近く答申通り告示される見通し。同震災により登録文化財が登録抹消されるのは初めて。 六角堂は、思想家、岡倉天心(1863〜1913年)の設計で1905年建設。今回の震災で建物ごと津波にさらわれた。酔仙酒造は倉庫、守衛所を合わせた3件が登録されていたが、いずれも津波で全壊した。 ほかに抹消答申されたのは、米国人建築家ヴォーリズが設計した「日本基督教団福島教会会堂」(福島市)と「旧北上町役場」(宮城県石巻市)。答申は18日付。