二十歳もとうに過ぎて就職活動をする時期になって、生きる意味なんぞを考え出している。 中学高校辺りの思春期で考えておけば良い物を、全くもって今更である。性への目覚め同様、数年遅れてしまった。 思えば今まで、嫌なこと、苦しいこと、難しいことからはひたすらに逃げてきた。小中高と存在感を消し、部活は幽霊、友達もほとんど出来なかった。運良くそこそこの大学に入り一人暮らしを初めた後は、サークルにも入らず授業もサボりバイトもせず、最低限の単位だけは取って殆ど引き篭もって暮らしてきた。 やりがいや達成感とは無縁の人生だったと思うが、それを悩んだことはない。それらを放棄することで、しがらみや苦痛からも逃げることができていたからだ。 しかし、二十一歳である。社会に出るのである。荒波に揉まれねばならないのである。困った。 全面的に逃げを打ってきたことから分かるように、私は非常に打たれ弱い。友情という、箸より軽い