南スーダンで展開中の国連平和維持活動「南スーダン派遣団(UNMISS)」に派遣されている陸上自衛隊に「駆け付け警護」の任務を付与するに当たり、「自衛隊員は1発も撃たず、1人も殺さず、1人も犠牲になるべきではない」という主張がある。国家政策として自衛隊を派遣する以上、自衛隊の任務拡大、あるいは自衛隊派遣そのものに反対する主張は、日本国内の議論として存在して当然である。 日本国民である自衛隊員に犠牲を出さないことは、日本政府が全力で追求しなければならない課題である。だが、UNMISSには62カ国から合計約1万6000人の軍人、警察官、専門家らが派遣されているが、2011年7月の任務開始以来、今年8月末までに計46人が殉職している。状況からみて、現在世界に展開している16の国連PKOのうち、コンゴ民主共和国東部に展開するMONUSCOと並んで最も危険度の高い国連PKOであることは疑いない。残念な