太平洋戦争は「アジアの民衆を解放した聖戦だった」として、金沢市内に「大東亜聖戦大碑」を建てた金沢市のグループが、同市の平和団体が反対する中、計画通り11日、隣接地で「副碑」の落慶記念式典を開いた。平和団体は12日、「公共性の強い場所に歴史認識をゆがめる碑を建てることは表現の自由のはき違え」と改めて撤去を申し入れた。【松井豊】 建立したのは「大東亜聖戦大碑護持会」(田母神俊雄会長)。「副碑」は、石川護国神社(同市石引4)に00年に建てた「大碑」の隣にあり、大碑に文語調で刻んだ「太平洋戦争は白人支配からのアジア解放戦争だった」との史観を、副碑では分かりやすい口語調にした。同会は「侵略戦争という誤った認識を正す」としている。 建立場所は県条例で建築規制をする「風致地区」に当たるが、市景観政策課は「対象は建物の形や色など。中身までは踏み込めない」という。 これに対し、反対を続けてきた平和団体「聖戦