南米コロンビア政府と左翼ゲリラ、「コロンビア革命軍-人民軍(FARC-EP)」(以下FARC)の和平合意が僅差で否決された国民投票(10月2日)から2ヶ月余りが過ぎた。停戦協定は年末まで延長されたものの、この間、宙に浮いた和平合意とその後のFARC兵の身の処し方をめぐって、国民全体が不安に苛まされている。そのような中、12月10日にはサントス大統領に、これまでの和平合意への努力を評価するものとして、ノーベル平和賞が授与される。 和平合意文書の国民投票での否決は、衝撃的な出来事として国際メディアに取り上げられた。しかし、その後平和賞受賞のニュースでコロンビアの和平プロセスに一条の光がさしたと理解され、国際メディアにはほとんどこのテーマは登場しなくなった。一方で、現地では政府とウリベ上院議員を筆頭とする「合意内容に対する反対派」(以下、反対派)との合意形成が難渋した。これまでも「クリスマス停戦