車両価格の上昇が止まらない。かつては新車から3―5年で入れ替えていた運送事業者も、車両価格の値上がりに伴い、使用期間を伸ばしているようだ。 グループ全体で大型車やトレーラなど数百台を保有する大阪府堺市の運送事業者は、短くて3年、長くても5年と早い期間で新車入れ替えを行っていた。同社の社長は、「その方が修理費を大幅に軽減でき、ランニングコストを減らすことができた」と説明。さらに、「中古車市場では早く売るほど売却益が出るので、使用期間や走行距離が短い時期に高額で車両を転売し、新車を購入してきた」という。 しかし、昨今の車両価格高騰を理由に同社では6年、7年と使用期間の延長を決定。同社長は、「コロナ前は大型平車が1台1500万円前後だったが、今は2000万円。燃料価格や人件費も高騰しているのに運賃は値上げできず、500万円も高くなった車両を従来の計画通りに償却することはできない」と吐露。「採算性