宇宙航空研究開発機構(JAXA)は4月15日、通信が途絶したままのX線天文衛星「ひとみ」(ASTRO-H)について記者会見を開催、原因究明の作業状況を報告した。すでに、姿勢制御系に異常が発生したらしいということは分かっていたが、解析を続けた結果、より詳しいメカニズムが明らかになってきた。 地上からの光学観測により、ひとみは高速に回転している可能性が高いことが分かっている。前回の記者会見で、JAXAは「姿勢制御系に異常が発生して高速に回転し、その結果衛星の一部が壊れて分離した可能性が高い」としていたが、今回の解析結果は、それを裏付けるものだ。姿勢制御系が原因である可能性がより高くなってきた。 今回JAXAは、衛星の姿勢異常から物体の分離までを矛盾なく説明できる。有力なメカニズムを推定することができたという。推測と事実が混じってしまうが、以下、順を追って説明しよう。 (1)3月26日の3時1分
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