MIYU_neeさんのコメントに触発され,Nature Web Newsのカモノハシの性染色体は10本という記事で興味を引かれて論文を読んでみた. 性の決定は哺乳類がオスが非ペアのY染色体をもつXX/XY型,鳥類がメスに非ペアなW染色体があるZZ/ZW型であり,これまではそれぞれ独立に進化したものと考えられてきた.(参考:雄と雌が決まる仕組み) XY型ではY染色体にSryという生殖器を形成するための遺伝子があることが性分化を決定しているとされ,ZW型ではDMRT1という転写因子がZ染色体にないことが性を決定している(オスになるためには2コピー必要)と言われている. これまでカモノハシの性染色体については定説がなかったらしく,8から10本の性染色体と報告されてきた. 今回著者らはカモノハシの繊維芽細胞から染色体に特異的なラベルを作成してはっきりと分かる形でカモノハシの染色体を標識した. する