科学技術に「ゼロリスク」は不可能-。九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)の再稼働差し止めを求めた仮処分申請を却下した22日の鹿児島地裁決定は、関西電力高浜3、4号機(福井県高浜町)の差し止めを命じた14日の福井地裁決定と共通の争点で、まるで異なる判断を示した。科学的な数値を示しつつ、証拠をもとに個別の論点を詳細に検討した決定文は約200ページ。専門家から「事実誤認」を相次いで指摘された福井地裁決定の4倍超のボリュームだった。 2つの決定の最も顕著な違いは、差し止めの是非を判断するにあたっての基本姿勢だ。福井地裁決定は、万に一つの危険性も認めない「ゼロリスク」や「絶対安全」を重視。一方、鹿児島地裁決定は、科学技術に一定の不確実性が存在するとの前提に立ち、原発の危険性が社会通念上無視できる程度か否かを検討した。 高浜と川内では原発周辺の断層や火山の状況に違いがあり、住民側の主張に異
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