絶滅が懸念されているニホンウナギの国際的な商取引の規制が、当面は見送られることになった。 野生生物の国際取引を議論するワシントン条約締約国会議が今秋、南アフリカで3年ぶりに開かれる。開催に先立ち各国が提出した議案に、ニホンウナギの取引規制は含まれていなかったからだ。 しかし、ニホンウナギが危機的状況にあることに変わりはない。 欧州連合(EU)は、今秋の締約国会議でまずは、ニホンウナギを含むすべてのウナギがどれだけいるかや流通に関する調査をすることを提案している。調査の結果、3年後の次回会議で、ニホンウナギが規制対象となる可能性は大いにある。 世界最大の消費国である日本は、伝統的な食文化を守るためにも、ニホンウナギの厳格な資源管理で世界の先頭に立つ責務がある。 ニホンウナギは2014年6月、個体数の減少が激しいとして、国際自然保護連合(IUCN)から絶滅危惧種に指定された。乱獲や生息域の環境
