近年稀に見る超大ヒットで、一躍時代を代表する少年漫画の一つとなった『鬼滅の刃』。5月18日発売の『週刊少年ジャンプ24号』にて最終回を迎えた現在もファンの熱は冷めやらぬ状況で、新刊やスピンオフ小説、新作映画などが大きな注目を集めている。いったいなぜ『鬼滅の刃』はこれほどまでに人々の心を惹きつけるのか? リアルサウンド ブックでは、漫画編集者の島田一志氏、ドラマ評論家の成馬零一氏、書評家の倉本さおり氏による『鬼滅の刃』座談会を開催。前篇では、『鬼滅の刃』最終回への率直な感想から、好きなキャラクターについてまで、大いに語り合った。(編集部) ※本稿にはネタバレがあります。 『鬼滅の刃』はヒーローとヒールをちゃんと描いた 成馬:『鬼滅の刃』の最終回はきれいに終わりましたね。個人的な好みで言うと、もう一波乱あっても良かったと思うのですが、大メジャー雑誌のジャンプに掲載されている漫画が、自分の好みど