テレビの影響力というのはやはりすさまじい。 先週、TBSテレビのドラマ『運命の人』第2回が放送された。沖縄密約に絡む「西山事件」を描いた山崎豊子原作の小説をドラマ化したものだ。 私は以前から沖縄密約の件に関心があり、西山氏の著書を2冊、並行して行なわれていた核密約に関する若泉敬の著書や若泉の評伝などを読んだが、小説にはあまり関心がなく、山崎豊子の小説の存在も、実は今回ドラマが宣伝されて初めて知った。澤地久枝のルポも題名だけは以前から知っているものの未読だ。 で、ドラマの第2回で強烈な印象を残したのが、番組の最後で「取材源の秘匿」について釘を刺されていたはずの社進党若手議員・横溝宏が国会で、主人公・弓成亮太から借用した電信文のコピーをふりかざして政府を追及している場面だった。それを見た弓成が、あれではニュースソース(外務省の女性事務官)が割れてしまうと動転する場面で番組は終わった。 弓成亮太