非正規雇用といえば、20年続いたデフレ経済の落とし子のような存在で、企業が労働コストを引き下げる切り札として多用されてきた。正社員がやっていた仕事を、パートやアルバイト、契約社員に置き換える動きが続いたのである。なかなか正社員としての働き口がない中で、働く側も非正規雇用に甘んじてきたケースが少なくない。 人手不足が全国に広がる ところが、この非正規雇用に変化の兆しが見え始めた。昨年来、人手不足が言われる中で、非正規の雇用者数が遂に減少に転じたのである。 総務省が3月27日に発表した2月の労働力調査(速報)によると、「非正規の職員・従業員数」は1974万人と前年同月比15万人減少した。一方で「正規の職員・従業員数」は3277万人と58万人増加。雇用者数全体としては51万人増の5595万人となった。雇用者が増える中で、非正規から正規へのシフトが起きたとみることもできる。 2012年末に安倍晋三
![ついに「非正規社員」減少、雇用環境改善で「人手不足」の時代が始まる(磯山 友幸) @moneygendai](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/1da8b65ae5389b688c4a0aa8e0964f4b319b8086/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fcommon%2Fmoney-gendai%2Fimages%2Fmeta%2Ffb_ogp-image.png)