ゲームに関する記事を書いておいて何だが、私は「対戦」が苦手である。生来の気質もあるが、育った環境も関係しているだろう。実家の最寄りのゲームセンターがファイナル・ファイト状態だったのである。小・中・高校生が集っていたが、トイレに行けば即カツアゲを食らい、対戦格闘ゲームで年上に勝つなどの“粗相”をすれば、最悪リアルなストレート・ファイトへ発展。世間的には格闘ゲームが流行していた時代だったが、私も一発カツアゲを食らってから足が遠のいてしまった(この時は私の財布に200円しか無かったせいで、「いや~、こりゃ貰えないよ」と不良の子も許してくれたが)。私は怖くて近寄れなかったが、「新人の不良の子が挨拶に行く場」という『マイ・フェア・レディ』的な、いわば不良の社交場と化したゲームセンターもあった。当時の私にとっては恐怖を超えて都市伝説の領域で、若い子が先輩に下克上パンチを放つも、簡単に受け止められて、「