京都でかつて栽培された「聚楽葡萄(じゅらくぶどう)」とみられるブドウが、京都市東山区の民家で見つかった。豊臣秀吉へ、中国・明から贈られたとの説もある「幻のブドウ」で、長年、探索を続けてきた山梨県のワインメーカーの社長が、軒先に植えられているのを偶然見つけた。鑑定で日本の古来品種であることが確認された。現在、苗木を山梨県で育てているが、「歴史ある京都にとって貴重なブドウ。京都で栽培し、ワインにしたい」と話す。 見つけたのは、山梨県甲州市勝沼町でワインメーカー「大和葡萄(ぶどう)酒」を経営する萩原保樹さん(52)。同じ古来品種の「甲州葡萄」を使ったワインを開発するなど、独自の国産ワインづくりに取り組んでいる。「巨峰」の生みの親で知られる故大井上(おおいのうえ)康さんの著書「葡萄之研究」を読み、聚楽に興味を持ったという。 2012年の夏、出張で京都を訪れた際、散歩中に聚楽と思われるブドウを見