ブックマーク / farsite.hatenablog.com (181)

  • キャプテン・アメリカ:シビル・ウォー - 救いのない葛藤の映画 - farsite / 圏外日誌

    ちょっと感情的な話だけど、この映画をみてほんとうに、スーパーヒーローものが厭になってしまった。映画の出来がどうこうじゃなくて、映画の示す価値観に、息が詰まってしまったから。そんな自分が辛い。 正義の戦いのなかで数々の副次的被害を出してきたスーパーヒーローたちが、二つの価値観で袂を分かつ。かたやアイアンマンの「正義を守るためには、国連という大義に従うべきだ」。かたやキャプテン・アメリカの「正義を突き通すためには、自らの心にのみ従う自由な自警団であるべきだ」。 この2つの正義のありかたに、観ていて激しい苛立ちを感じてしまった。二つの思想は、どちらも強大なパワーを持つ者の独善で、被害者、弱き者の視点が、どこにもないから。どちらも「弱者を救う」ためにはどうすべきか、という建前なのに、結局、強者である自分たちがどう生きたいのか、ということに執着しているだけだと思える。 そして二つの独善は戦いを始め、

    キャプテン・アメリカ:シビル・ウォー - 救いのない葛藤の映画 - farsite / 圏外日誌
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    debabocho 2016/05/06
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  • ズートピア - 動物アニメの超変化球。差別と社会、政治を描くSF映画 - farsite / 圏外日誌

    様々な動物たちが入り乱れて楽し気な『ズートピア』。ふたを開けてみたらこの映画、ものすっごい変化球だった! 犯罪捜査ミステリから、なんとハードな差別問題を描き出す。そしてこれ、れっきとしたSF、思考実験としてのSFなのだ。 なにがSFって、そもそもほとんどの動物アニメで不文律だった「肉獣も草獣も仲良く暮らしている」という世界観に思い切りメスを入れたところ。その理由を「進化・文明の発展の結果、物連鎖が解消された」と説明し(科学的正確さでなく、「ロジックがある」ことが重要だ)、さらにそこに2段目の「もしも」を設定する。 もしも、草獣と肉獣の共存関係が崩れたら……? その結果描かれるのは、社会に渦巻く偏見と差別だ。 物語の背後から現れる、偏見と差別 映画の中で、警官ウサギのジュディと相棒のキツネのニックは、「ウサギだから非力」「キツネだから狡猾」という偏見や、偏見が負わせた心の傷と闘いな

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    debabocho 2016/04/26
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  • レヴェナント - スタートレックの原型って、西部劇だと気付く映画 - farsite / 圏外日誌

    復讐者グラスの宿命の物語。その凄まじさに魂を持ってかれながら、心のどこか別の場所では、これってまさに『スタートレック』の原型なんだな、と感じていた。いや復讐の物語がではなく、その土台にある「西部開拓」というシステムそのものが、だ。 舞台は19世紀前半、アメリカ北部の未開拓地域(南北ダコダ州)。グラスの所属するハンターグループは、純軍事組織ではないが階級や指揮系統を持っており、強固に作られた「砦」から長い狩猟任務に出る。彼らは途中の基地(アウトポスト)で補給を受けながら、探索し、猟をし、異部族と交易し、時に戦って、戻ってくる。 米国の西部開拓のありようも時代や地域によって異なるだろうけど、このタイプの「開拓」って、まさにスタートレックの宇宙開拓とおんなじだ。巨大な宇宙基地から発進する航宙艦は、未知の宇宙を探索し、惑星に置かれた前哨で補給を受け、異星人と交流し、時に戦って、長い航海を終え戻って

    レヴェナント - スタートレックの原型って、西部劇だと気付く映画 - farsite / 圏外日誌
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    debabocho 2016/04/24
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  • 『スポットライト - 世紀のスクープ』 - 有能な上司がすべてを変えるというビジネス映画 - farsite / 圏外日誌

    カトリック教会の小児性愛スキャンダルを暴いた、2002年のボストン・グローブ誌の取材チームの活躍を描く映画『スポットライト』。事件がどれだけ酷いものかは語りつくされていると思うんで、「物語」としての感想を書くと、びっくりしたのは、編集局長マーティー・バロンを演じるリーヴ・シュレイバーの存在感! 主役を張るマイケル・キートン(調査記事チームデスク ロビー)やマーク・ラファロ(同記者 マイク)の活躍より、彼のインパクトに目を奪われた。 報道だけでなくビジネス全般に共通する物語 この映画、新聞業界を舞台にしてはいるけれど、その骨格は業界にとらわれない、いわゆるサラリーワーカーのビジネスストーリーになってる。とあるビジネスユニットのリーダーとスタッフたちが、ある案件をどうやってモノにし、育て、華々しい成果を上げるに至るかを描いてるわけ。 そのユニットの上長として、彼らに案件とモチベーションを与え、

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    debabocho 2016/04/21
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  • 『ルーム』 - 犯罪被害者の苦痛は永遠に続く。辛い映画。 - farsite / 圏外日誌

    たとえばドラマ『クリミナル・マインド』なんかそうだけど、異常犯罪・猟奇犯罪をテーマにしたサスペンス・ドラマはたいてい、警察VS犯人、事件が解決するまでを描く。事件の「被害者」は、実のところ脇役でいることが多い。ところが、この映画はその逆を行く。 主役は被害者。この映画では犯人も脇役。警察なんてほとんど出てこない。描かれるのは、ふたりの被害者と、彼女/彼が閉じ込められた「部屋」だ。それは誘拐犯の部屋だけじゃない。事件が解決し、誘拐犯から解放されたあとの、自宅の部屋も意味する。 高校生の頃に誘拐され、6年にわたり監禁されている女性ジョイ(ブリー・ラーソン)と、5歳になったばかりの子供ジャック(ジェイコブ・トレンブレイ)。映画の語り手/視点も二人の間を行き来し、ふたりは不可分の存在であることが示される。 それが後半になると、依存関係は分断し、また苦しみが続く。はじめてジョイ以外の人間と接するジャ

    『ルーム』 - 犯罪被害者の苦痛は永遠に続く。辛い映画。 - farsite / 圏外日誌
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    debabocho 2016/04/19
    はてなブログに投稿しました。今更感想。 #はてなブログ 『ルーム』 - 被害者の苦痛は永遠に続く。辛い映画。 - farsite / 圏外日誌
  • いよいよテレビ視聴の軸足が放送からネット配信に移ってきて怖い - farsite / 圏外日誌

    長らく(20年ほど)海外ドラマ漬けのテレビライフを送ってきたんだけど、その視聴の軸足が、いよいよ放送電波からネット配信に移ってきたかも、と感じている。スカパー! の海外ドラマ系チャネルやBS放送から、Hulu, Netflix, Amazon プライム・ビデオに。 私も去年ぐらいまでは、ネット配信は、放送で観れなかった番組をPCやスマホで観る、補完ツールだととらえていた。でも、この1年でネット配信でしか観られない、最新・高品位な海外ドラマがどかっと増えた。 そのうえ、Amazon Fire TVなどを介せば、AmazonだけでなくHuluもNetflixも‟簡単に”テレビに繋げて、HDや4K画質でドラマを観られる。これでネット配信は、完全に「テレビ」になる。テレビを観るとき、放送を観るか、ネット配信を観るか、フェアに選べる時代になったわけ。 で、デカいのが契約料金のインパクトだ。 衛星放送

    いよいよテレビ視聴の軸足が放送からネット配信に移ってきて怖い - farsite / 圏外日誌
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    debabocho 2016/04/13
    はてなブログに投稿しました。放送と配信のコスト比較と、ネトフリとかちょっと安すぎて怖いなあという話。 #はてなブログ いよいよテレビ視聴の軸足が放送からネット配信に移ってきて、いろいろ…
  • 1999年12月31日の想いで - farsite / 圏外日誌

    1999年の冬は北京にいた。大学の短期留学プログラムで、当地の名もない私立学院の、殺風景な寮に住んでいた。 2000年を迎える12月31日は、どうせ外出しても混むだけだろうしということで、友人たちもみな寮にいたのだけれど、夜中になって誰かが急に、花火を見に行こうと言い出した。 中国の新年といえば旧正月だ。でもこの年は別で、深夜、天安門で2000年を迎える盛大なイベントが行われるとテレビが言っていた。イベント会場の付近は規制されていたけれど、まあ規制の甘い中国のことだから潜り込めるかもしれない。できなくても、故宮の近くまで行けば花火ぐらい見えるだろうということで、日人3人で連れ立って深夜の北京に出た。 寮は北京の北地区、北沙灘(べいしゃーたん)の小月河沿いにあった。オリンピックの開発前だから小汚いドブ川だった。そこから東西に延びる清華東路に出てバスかタクシーを捕まえるのが、いつも遊びにいく

    1999年12月31日の想いで - farsite / 圏外日誌
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    debabocho 2016/04/06
    はてなブログに投稿しました。急に思い出したので。 #はてなブログ 1999年12月31日の想いで - farsite / 圏外日誌
  • オーストラリア象とアボリジニ、驚異の象文化のこと - farsite / 圏外日誌

    オーストラリアの原住民族アボリジニの文化には、象をモチーフにしたものが少なくない。その最たるものが民族楽器デジュリドゥだ。穴の開いた長いユーカリの木の管楽器で、波のある重低音を鳴らす。これは明らかに象の鳴き声を模している。 確かに、アボリジニがオーストラリアに到達するまえ、オーストラリアには象が住んでいた。それがオーストラリアゾウだ。ボルネオゾウとおなじコビトゾウの一種で、体高150~180㎝。化石から概算された脳の体重比はゾウ科のなかで最も重く、イルカを上回ると考えられている。 この絶滅した象の研究でもっとも議論を呼んだのは、骨の化石ではない。足跡の化石だ。いくつかの足跡のちかくには、鼻で描いたと思われる模様も残されていた。いずれもおおむね、長い曲線に交差されたいくつかの直線と、鼻先でつけられたと思われる点で構成されている。なかには、露出した岩肌や洞窟の壁にタールで書かれたものも見つかっ

    オーストラリア象とアボリジニ、驚異の象文化のこと - farsite / 圏外日誌
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    debabocho 2016/04/01
    とりたてて書くことがないので、3年前に書いてちょっと受けがよかったエントリを。オーストラリアの象語のこと。
  • 『ベター・コール・ソウル』シーズン1感想 - farsite / 圏外日誌

    『ブレイキング・バッド』のスピンオフである『ベター・コール・ソウル』。スピンオフは大ゴケすることも多いので、おっかなびっくり観始めたんだけれど、いやびっくりした。これ、オリジナルシリーズよりも好みだ。ジミーというテレビの向こうのダメ人間に、テレビの前のダメ人間もすっかり感情移入してしまった。 シリーズは第6話を真ん中の折り返しにして、おおむね前半はジミーが必死で案件を取ろうとする横領事件、後半は老人ホームの搾取に関する弁護を描く。ジミーが弁護士としてどう振る舞い、どうあるべきなのかを悩む、キャリアの物語だ。ジミーの根っからの小悪党的マインドと、ついつい人に親切にしてしまう彼の善意。そのあいだで揺れ動く姿が、物語の見どころとなっている。 なんやかんやと失敗を繰り返し、裏切りにあい、小さな成功や信頼の獲得も経験したジミー。最終話のギリギリまで揺れ動いた彼の心は、最後の最後で、すとん落ち着く。そ

    『ベター・コール・ソウル』シーズン1感想 - farsite / 圏外日誌
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    debabocho 2016/03/18
    はてなブログに投稿しました。第2シーズンの配信も始まっちゃって、今更ですが。 #はてなブログ 『ベター・コール・ソウル』シーズン1感想 - farsite / 圏外日誌
  • X-ファイル シーズン5 海外ドラマ全話レビュー - farsite / 圏外日誌

    Twitterを使った『X-ファイル』おおよそ140文字エピソードガイド&感想、第5シーズン。 あらすじ いよいよ国家規模の大陰謀が明らかになる。モルダーはこれまでのUFO神話が、すべて国家の秘密組織に偽装され、でっち上げられたものだと知り、ショックを受ける。一旦はそれすらも陰謀だと見抜いた彼だが、政府の思惑で踊らされているという事実は彼を縛り、モルダーはUFO信者ではなく、UFO否定派になってしまう。 一方スカリーは、政府によって植え付けられた人工的な癌、そして人工的な子供から、逆に科学では証明できないなにかを、受け入れるようになる。それは奇跡とか運命と呼ばれるものなのかもしれない。彼女は自分の目を信じ、UFOの存在を信じ始める。 何が信じられるのか? 何を信じるべきではないのか? モルダーとスカリーが遭遇する数々の超常現象が、二人の心をかき乱す。妄想疾患、テレパシー、天使と悪魔。それら

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    debabocho 2016/03/14
    はてなブログに投稿しました #はてなブログ X-ファイル シーズン5 海外ドラマ全話レビュー - farsite / 圏外日誌
  • 新スタートレック シーズン5:海外ドラマ全話レビュー - farsite / 圏外日誌

    Twitterを使った『新スタートレック(スタートレック:ザ・ネクスト・ジェネレーション)』おおよそ140文字エピソードガイド&感想、第5シーズン。 あらすじ クリンゴン帝国政変の陰にあったロミュラン帝国の陰謀を、艦隊を率い砕いたエンタープライズ号のクルーたち。彼らは再び探査航海を続ながら、ときに巨大国家間の圧政に苦しむ人々の現実と向き合っていく。カーデシア連合に併合された惑星ベイジョーの難民たちも、そのひとつだった。ここでエンタープライズは、ベイジョー人の新たなクルー、ロー・ラレン少尉を迎える。また、スポック大使のロミュラン帝国への亡命に際しては、潜入調査でロミュラスにある反政府勢力の現実を知る。 様々な異文明との接触を通し、倫理的な問題と直面するクルーたち。完璧に設計されたが故に異端が許されぬ社会、同性愛が当たり前の社会でおこる異性愛への迫害、集団知性から外れ「個」として生きるボーグ。

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    debabocho 2016/03/11
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  • 『フラーハウス』 - ただの懐古と思ったら、この設定は巧い! - farsite / 圏外日誌

    Netflixでおそるおそる観た『フラーハウス』。第1話を見終わったところで、思いがけず感動している自分に気づいた。懐かしさにじゃなくて、新しい設定の妙味に、だ。 新世代の物語 番組のテイストは、20年前と一部も変わらない。よくぞここまで大胆に「懐古」を突き通したと思う。誰もが顔を知っているという前提で、タナー一家の面々が、すっかり老け顔のドヤ顔で次々と登場、ほとんど筋らしい筋もなくハグしたりモノマネしたり歌ったり。ところが、このベッタベタのほのぼのを見ているうちに、次第に状況が見えてくる。 一家は親たちも子供たちもそれぞれ仕事で成功しており、家を売りに出してそれぞれバラバラに生活しようとしている。その最後のお別れパーティで久々に再会した一家(+キミー)は、シングルマザーとなったDJが3人の息子の子育てに不安を感じているのを知ることになり……。 そうして、第1話の最後に、新たな『フラーハウ

    『フラーハウス』 - ただの懐古と思ったら、この設定は巧い! - farsite / 圏外日誌
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    debabocho 2016/03/04
    はてなブログに投稿しました。シニカルに構えてたんだけど、ちょっと虚を突かれて、シンプルで効果的な設定に感動してしまったのですよ。 #はてなブログ 『フラーハウス』 - ただの懐古と思…
  • オデッセイ(火星の人)- 愛のない映画 - farsite / 圏外日誌

    要はそういうことなんだと思い至った。『オデッセイ』(原題:火星の人)の中には、いわゆる「愛のちから」の描写が無い。その結果、『オデッセイ』は素晴らしいテーマを表現した、むしろ愛に満ちた映画になった。 あらすじ 火星に取り残されたのでなんとかして帰ることにした。 感想 よく映画の宣伝で使われ過ぎといわれる「愛」だけど、私はそれを否定しない。愛は大切だ。 愛は、人類の普遍的感情=誰もが感情移入することのできるアイテムだ。例え無理だろうが何だろうが、愛する人のために何かをしたいという感情。物語世界の中でそれは、主人公に課せられた大きな障害・葛藤を乗り越え、ゴールに向かって歩みだす重要なカギ、大きな推進力になる。 あるいは仲間との「友情」も愛の形と考えていいし、モノや場所に対する「愛着」も、愛だ。大切な人を守ることも、日常を取り戻すことも、愛ゆえの行為。愛があるからこそ、物語は盛り上がる。それは間

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    debabocho 2016/02/20
    はてなブログに投稿しました。愛がないからこそ愛に満ち溢れてる。突き詰めるとそんな映画でした。 #はてなブログ オデッセイ(火星の人)- 愛のない映画 - farsite / 圏外日誌
  • 『ブラック・スキャンダル』ジョニー・デップがとにかく怖い映画。 - farsite / 圏外日誌

    実話をもとに、南ボストンのアイルランド系住民コミュニティを支配するモブ(ギャング)の姿を描いた『ブラック・スキャンダル』。原題は "Black Mass" つまり「黒ミサ」で、確かに教会(コミュニティや忠誠心の象徴)が印象的に現れるシーンもあるけれど、どちらかというと「質量」としての Mass を感じられる映画だった。すべてを飲み込む暗黒の質量、ジョニー・デップ演じるジェームズ・バルジャー、通称ホワイティだ。こいつがもうとにかく怖い。カッコいい怖さじゃない。心底嫌な怖さだ。 リアルな怖さ ホワイティの存在は悪そのもの、凶暴で冷酷で腐敗し、支配的な男だ。そしてもちろん、彼は「悪いこと」をしているとは思っていない。母親や弟との交流描写も見えはするが、他の映画テレビ作品にありがちな、マフィアの人間性……友情だとか、苦悩だとか、ちょっとしたユーモアみたいなものを、この映画は一切感じさせない。ひた

    『ブラック・スキャンダル』ジョニー・デップがとにかく怖い映画。 - farsite / 圏外日誌
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    debabocho 2016/02/01
    はてなブログに投稿しました。とにかく怖かった、というお話し。 #はてなブログ 『ブラック・スキャンダル』ジョニー・デップがとにかく怖い映画。 - farsite / 圏外日誌
  • 国立新美術館 18th DOMANI・明日展 - farsite / 圏外日誌

    国立新美術館の企画展『18th DOMANI・明日展』に行ってきた。文化庁の『新進芸術家海外研修制度』の成果物の展示会。 ここ3年ぐらい、新美術館の若手芸術家展に行っている。ふと行こうと思うとたまたまやっているから、という程度のものだけれど、毎回とても楽しめる。現代のアートだから、絵画だとか彫刻だとかという古典的な枠組みはすでに融和崩壊していて、その作家それぞれがユニークな媒体と手法で、自身のテーマを表現している。驚きに満ちていて、なぜそうなのかを考えるのが楽しい。 むかし、アートギャラリーに勤めていた友人の言った言葉を、常々と思い出す。「アートは、なぜ美しいのか、なぜ面白いのか、その表現が芸術の歴史の中でどういう位置づけなのか、それが説明できなければならない」 ぼんやりと「美しいものは美しいから美しいのだ」みたいな子供じみた思いを心の奥に持っていたから、打たれたような感覚があった。 なぜ

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    debabocho 2016/01/10
    はてなブログに投稿しました。まあ底浅い話ですが、なぜ美術館に行くのかとか、なぜ海外ドラマばっかり観てるのかとか、そんなおはなし。 #はてなブログ 国立新美術館 18th DOMANI・…
  • 会津若松『會津蔵武』の日本酒 - farsite / 圏外日誌

    雪の降った会津の東山温泉に宿を取り、タクシーで街場まで出てお邪魔した『會津蔵武』は、会津の日酒をたっぷり楽しめるお店。こちらも東京でお勧めされて来訪。 お店は堀囲いのカウンターで、マスターのお話しを聞きながら利き酒ができる。マスターと呼んでいいのかどうかわからないけど、立て板に水のごとく流れてくるお酒の知識は、まさにマスター。 べられる料理も、会津のものや、手作りのお酒に合うものが中心。 こちらのこづゆは豆麩がなくて、具も少し大ぶりのざくざくとしたもの。きくらげの存在感があって楽しい。上品な味付けなので、お酒の邪魔にならず胃があたたまる。 にしんの山椒漬。みっしりこりこりとした歯ごたえで少しもパサつきがない。こちらは完全にお酒のアテね。 いただいたお酒は坂下 曙酒造の『天明』中取り零号、会津美里町(旧高田)白井酒造の『萬代芳』秋あがりの燗、そして南会津 会津酒造の『山の井』黒。お燗は温

    会津若松『會津蔵武』の日本酒 - farsite / 圏外日誌
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    debabocho 2016/01/02
    はてなブログに投稿しました。日本酒、堪能できましたよ。 #はてなブログ 会津若松『會津蔵武』の日本酒 - farsite / 圏外日誌
  • セルフリッジ 英国百貨店 シーズン2感想 - 声優 唐沢潤の演技ときたら! - farsite / 圏外日誌

    前世紀初頭のイギリスを舞台にした群像史劇『セルフリッジ 英国百貨店』。吹き替えで追っかけていたけど、この作品の華といえばなんといってもレディ・メイを演じる唐沢潤の演技! これにつきると思う。 男性であるセルフリッジさんを主役にしつつも、一貫して「女性の生き方」を描いていたこのドラマ。百貨店の設立と女性の権利運動を絡めて描いたシーズン1と比べると、5年後の第一次大戦勃発時を舞台にしたシーズン2では、恋愛劇の要素がより強調されたように思う。そんななかでもレディ・メイは一味違ったプロットで、勝気な貴族の彼女が人間としての弱みを見せ、それでもしぶとく復活していく。おいしい役だ。 そんな彼女をさらに印象付けたのが、唐沢潤の作った彼女の声。いわゆる“等身大の人間を描く”声から一歩踏み出した大仰さのある演技が、ヴィクトリア時代の名残を感じさせる華やかな雰囲気を作り上げていた。言葉の終わりを延ばす特徴的な

    セルフリッジ 英国百貨店 シーズン2感想 - 声優 唐沢潤の演技ときたら! - farsite / 圏外日誌
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    debabocho 2016/01/01
    はてなブログに投稿しました #はてなブログ セルフリッジ 英国百貨店 シーズン2感想 - 声優 唐沢潤の演技ときたら! - farsite / 圏外日誌
  • 会津若松(西若松) 『鶯宿亭』の蕎麦 - farsite / 圏外日誌

    会津若松でおいしいお店を、と旅慣れた人に訊いてお勧めされたのが、鶯宿亭(おうしゅくてい)。2軒あって、1件は市役所近くの繁華街にある大手町店。こちらは夜営業の居酒屋。もう1件が西若松駅のほうにある飯寺店。こちらはお昼もやっている。 繁華街のほうのお店に行ってみようかと思っていたんだけれど、時間的に難しく、昼間お城を見学したあとに、ちょっと脚を延ばして日光街道沿いの飯寺店のほうでべることにした。 飯寺店はまわりにこれといった史跡があるわけでもないし、観光バスルートでもないので、旅行で訪れるにはタクシーを使わないといけないから骨が折れるけど、それにしてもおいしいお蕎麦、べたかったし。 訪れたのは12月の終わりごろ。お庭に雪が積もるのを見ながらこづゆをいただく。せっかく会津まで来たんだし、年末だし、こづゆはいただかねば。具材は豆麩と同じぐらいに細かく切ったタイプ。するするとべられる。 お蕎

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    debabocho 2015/12/31
    はてなブログに投稿しました。旅行客にはアクセスしづらいところにあるけど、落ち着いてたいへん良いお店でしたよ。 #はてなブログ 会津若松(西若松) 『鶯宿亭』の蕎麦 - farsite …
  • セルフリッジ 英国百貨店 シーズン2 - 海外ドラマ全話レビュー - farsite / 圏外日誌

    Twitterを使った、英国ドラマ『セルフリッジ 英国百貨店』(原題: Mr. Selfridge)おおよそ140文字エピソードガイド&感想、シーズン2(全10話)。 あらすじ 第一次大戦の始まる1914年、ロンドン。開業から5年を迎えたセルフリッジ百貨店は順調に業績を伸ばしていた。長男のゴードンを除く家族を米国に帰し、単身イギリスでビジネスに取り組んでいたハリー・セルフリッジだが、関係の冷え切っていたのローズがイギリスにもどり、二人の関係は変化し始める。またゴードンも、セルフリッジで下積みとして働くことを決意、父親とは違う視点で百貨店の内情を見ることになる。 百貨店のディスプレイデザイナーのアグネス・タウラーが、パリでの生活を終え職場に復帰する。彼はレストランの給仕長ヴィクターの求愛に応えるが、かつての師であり憧れの人であったアンリがニューヨークからロンドンに戻ったことで、心をかき乱さ

    セルフリッジ 英国百貨店 シーズン2 - 海外ドラマ全話レビュー - farsite / 圏外日誌
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    debabocho 2015/12/26
    はてなブログに投稿しました #はてなブログ セルフリッジ 英国百貨店 シーズン2 - 海外ドラマ全話レビュー - farsite / 圏外日誌
  • スター・ウォーズ フォースの覚醒 - 映画感想:チューバッカのごとくありたい。 - farsite / 圏外日誌

    びっくらこいた! スター・ウォーズを手に入れたJ.J.エイブラムス。手癖の強い彼は、スター・トレックぐらいオリジナルシリーズとテイスト変えてしまうかもしれないと不安になっていたが、きちんと作ったのである。やはり思い入れの強さが違った。あとスタトレと違ってスター・ウォーズは変えたら殺されかねないからな。 しかし不思議なことに、この映画はやはりJ.J.エイブラムスの映画だとわかる。アクションのケレンとか、暗い場所のシーンの青っぽさとか、ユーモアの方向性とか、シナリオの構成とか。なんだかわかんないけど、とにかくエイブラムスっぽいのだ。よかれ悪かれ、これが作家性というものなのだろう。 そこで、疑問がわいてくる。いや、自己矛盾を感じる。それでよかったのか? それが見たかったのか? これはJ.J.の腕で作り上げた、オリジナルシリーズの再現だ。見える光景も、戦闘の密度も、しっかりとIV章~VI章のテイス

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    debabocho
    debabocho 2015/12/25
    感想は混乱したままだけど、多少修正してはてなブログに再度投稿。何が辛かったかというおはなし。 #はてなブログ スター・ウォーズ フォースの覚醒 - 映画感想:チューバッカのごとくありた…