平均指標は、簡単に測定・計算できるものだが、KPIとして使用する場合は、その定義に注意するべきである。本書で言うところの平均、すなわち「算術平均(arithmetic mean)」を、wikipedia (wikipedia.org)で調べると、以下のように説明されている。 「算術平均(arithmetic mean)」は、一般的に言う「平均(averageまたはmean)」である。平均はさまざまな用途に使用されるが、対象が正規分布以外の分布をしている場合、誤った結論を導いてしまうことがある。 典型的な例が「平均所得」である。算術平均は、多くの人の所得を、実際の所得より多く見せてしまう。普通は、平均値を見ると、値は概ね平均値の近くに分布しているものだと考えるだろう。しかし実際には、この平均値は大部分の人の所得よりも高い値を示している。なぜなら、所得のきわめて高い「かけ離れた値」が、平均値を
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